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» 2007年04月16日 16時38分 UPDATE

中小企業市場に目を向けるIBMとHP

IBMは中堅で定評ある「System i」、そしてHPは低価格な「ProLiant」によって、市場規模500億ドルと言われる中小企業市場での躍進を狙う。

[Scott Ferguson and Jeffrey Burt,eWEEK]
eWEEK

 大手PCメーカーのIBMとHPが、自社の製品ポートフォリオの勢力範囲を拡大すべく、中小企業に自社技術を売り込む取り組みを続けている。

 IBMは4月10日、2機種の新しい「System i Express」サーバと新しい料金プランを発表するとともに、パートナープログラムについて説明した。これまでWindowsベースのサーバが支配してきた市場で地盤を確保するのが同社の狙いだ。

 一方、IBMのライバルであるHewlett-Packard(HP)は3月下旬に「ProLiant ML115」を発表した。これはAdvanced Micro Devices(AMD)のOpteronプロセッサを搭載したシステムで、価格は499ドルから。ネットワーキング、ファイル/プリントサーバ、Webアクセスの共有といった中小企業向けの基本機能を実行できる。

 Illuminataのアナリスト、ゴードン・ハフ氏によると、これらの大手メーカーが中小企業市場に関心を向けるのは理にかなったことだとしている。このことは特に、これまで同市場でほとんどビジネスを行っていなかったIBMに当てはまるという。

 「IBMはSystem iによって中堅企業市場で強固な地盤を確立した。同社は、これをSMB(中堅・中小企業)ビジネスと呼んでいるが、実際には中堅企業向けビジネスであるのは明らかだ」とハフ氏は指摘する。

 マサチューセッツ州ケンブリッジで開催された新製品の発表イベントにおいて、IBMの担当者は「当社の統合プラットフォーム(データベース管理、セキュリティ、ジョブスケジューリングなどのアプリケーションをハードウェアにバンドルした製品)は、1ユーザー当たりの低価格という魅力と相まって、中小企業ユーザーをWindowsベースのソリューション以外の選択肢に引き付けるだろう」と語った。

 5〜40ユーザー向けにデザインされた「System i 515」は、従業員が5人以上で年商が1億ドル以下の中小企業を対象とする。IBMのSMB部門のゼネラルマネジャー、スティーブ・ソラッゾ氏は、「IBMは主として大企業のニーズに応えるベンダーとして知られているが、ミッドマーケットビジネスも繁盛している」と話す。同氏によると、IBMの売上総額の約20%がこの市場セグメントからの収入だという。新しい「System i 525」も、基本的にミッドマーケット向けの製品だ。

 新製品発表会で、ソラッゾ氏は報道関係者とアナリストを前にして「IBMとミッドマーケットというのは、それほど矛盾した組み合わせではない」と語った。

 IBMとHPでは、中小企業は潜在的な魅力がある市場セグメントであるとみている。この市場では、ビジネスとITニーズが急速に拡大する可能性があるからだ。

 HPで業界標準サーバを担当するグループマネジャーのクリスタ・サタスウェイト氏は、ProLiant ML115について、「これは非常に幅広いニーズに対応した製品であり、従業員数が20人、10人あるいは4人といった企業のニーズに応えることができる」と説明している。

 「中堅・中小企業がさらに大規模なビジネスへと成長するのに合わせ、HPはこれらの企業が成長の階段を上り詰めるのに必要な製品を提供する能力がある」(同氏)

 IBMでは、中小企業市場の規模を500億ドルと見積もっている。

 Illuminataのハフ氏によると、あらゆる規模の企業市場で地盤を確保しているHPの場合、新サーバは中小企業向けに「さらに特化した製品」という意味合いが強く、IBMと比べると大きな飛躍ではないという。IBMの場合は、中小企業を相手にしないベンダーという人々の認識に加え、System iプラットフォームの認知度の不足という問題を克服しなければならない、と同氏は指摘する。そこでカギになるのがパートナーである。

 「IBMの製品は統合が大きな魅力であるのは明らかだ。しかし問題は、中小企業の間でSystem iの認知度が低いことだ。この面では、パートナーが先導役を果たすことになるだろう」とハフ氏は話す。

 IBMは、新サーバとユーザー単位の価格設定モデルに加え、「System i Vertical Industry Program」の宣伝も行った。これは1月に発表されたパートナー構想で、中堅・中小企業にSystem iプラットフォームを普及させるのが狙いだ。

 マサチューセッツ州ウスターにあるPolar BeveragesでITディレクターを務めるポール・パシエロ氏によると、IBMはSystem iプラットフォームの統合ソフトウェアスタックと管理機能によって、中小企業がITで抱えている主要な問題に対応しようとしているという。「System iは技術ではなくビジネスを主眼に置いた製品だ。技術の目的は、ビジネスの改善を可能にすることにある」とパシエロ氏は話す。

 パシエロ氏によると、Polar Beveragesではこの数年、ミッションクリティカルなアプリケーションで「System i5 550」を運用し、それ以外のソフトウェア用として多数のWindowsサーバを利用してきたという。しかし、Windows環境を拡大し続けるよりも、Windowsシステム上で稼働しているアプリケーションの多くをSystem iサーバに統合する方が楽であることが分かったという。

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