大リーグよりもmlb――PCとは似て非なるモバイルSEO対策モバイル売り上げ活用へのススメ(1/2 ページ)

サイトへの集客手段としておなじみのSEO対策。モバイルサイトのSEO対策はPCサイトとは大きく異なった特徴があるという。

» 2007年04月18日 08時00分 公開
[國谷武史,ITmedia]

 PCサイトのSEO(Search Engine Optimization)対策で、HTMLソースの修正や被リンクの拡大に苦心されている人は多いだろう。しかも、2006年後半からモバイルサイトのSEO対策も早急な課題となった。

 ネットワークプサービスやWeb開発を手がけるフラクタリストは、2006年秋からモバイルサイトのSEO対策サービスを開始した。田中祐介代表取締役社長は、「KLabが2月に行った調査では携帯電話ユーザーの92%が検索エンジンを利用しているという。このためモバイルのSEO対策に取り組む企業が急増した」と話す。

田中祐介社長

 こうした背景には、キャリアが検索エンジンを本格導入したことや、携帯電話番号ポータビリティでユーザーが以前のキャリアで利用していたコンテンツを探すために検索エンジンを頻繁に使う、という流れがあるという。

 また、多くの一般企業がキャリアの公式サイト認定にこだわらず、モバイルサイトの展開を重視し始めた。これにより、モバイルサイトの集客向上にもSEO対策が有効だという意識が企業の間に広がっている。

モバイルSEO対策のポイント

 だがモバイルサイトを対象とした検索エンジンは発展途上にあり、検索アルゴリズムも絶えず変化を続けている。田中社長は、「HTMLソースを検索エンジンが参照しやすい構造に修正し、サイトのテーマを明確に分かるコンテンツを用意する。そして検索アルゴリズムの変化へ柔軟に対応することが、SEO対策を実施する前提条件になる」としている。

モバイル流検索のツボを押さえる

 PCとは異なるモバイル検索の特徴も把握すべき項目になる。メディアマーケティング部の佐藤竜也プランナーは、「携帯電話は文字入力が大変なので、PCのように複数のキーワードで検索するユーザーは少ない」という。

モバイルならではキーワードトレンドを掴んでおくことが大切

 例えば「大リーグ」より「mlb」の方が検索数は4倍以上も高い。だが「バイト」と「アルバイト」では、アルバイトの検索数が多く、必ずしも文字数が少なければ検索数が多いという傾向にはならない。「時間は掛かるものの、サイトの構成や検索キーワードをしっかりと分析した上で検索エンジンに最適化したサイトにすれば長期的な効果が見込まれる」と佐藤プランナー。

 同社のサービスでは、アクセス解析を利用してサイト分析や対象ユーザー分析、競合サイトの分析を行い、1カ月程をかけて対策を実施する。その後も継続的に動向を監視し、必要に応じて調整を行っている。

 ある金融機関のモバイルサイトでは、対策前に同社が想定していたキーワードで検索をしても、検索結果に同社サイトがヒットしなかったという。そこでHTMLソースの改良や設定キーワードの見直しを行い、対策から2カ月ほどで検索結果の上位にヒットするようになった。

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