ネットがモバイルアクセスに傾く理由──オルタナブロガー語るオルタナブログ通信(2/2 ページ)

» 2007年04月20日 19時25分 公開
[森川拓男,ITmedia]
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 ブログの流行にしても、ケータイから写真や動画なども投稿できるようになったことと、決して無縁ではないだろう。比較的長い文章を書くブロガーもいるが、明らかにケータイ利用による投稿も数多い。

 それがさらに進み、ケータイで入力されたケータイ小説がブームとなり、さらに出版されてベストセラーにもなっている、というのがブログとリアルにかかわる情勢である。

 しかし、筆者からすると、どうもケータイで文章を書くというのは馴染まない。簡単なメールはケータイですることもあるのだが、基本的にメールはパソコンから送受信している。せいぜい、仕事用のアドレスに来たメールをケータイにも転送して閲覧するくらいで、送信はパソコンから行うのが常である。

 永井孝尚氏も同じような感覚を持たれているようだ。「永井孝尚のMM21」「もしかして既に旧世代!?」のエントリー投稿では、いちいちうなずいてしまった。これは、筆者も旧世代になってしまったからだろうか。鶴田裕史氏「IT業界のマーケティングを問う」「たまには携帯電話の無い生活も良いものだ」で書かれているように、筆者自身、ケータイを忘れても、重要な要件さえなければ特に支障がなかったりするくらいだ。

 しかし、加藤和幸氏の「てくてくテクネコ」には「こんなに使われていた携帯電話」というエントリーが投稿されており、ケータイからのインターネット利用に関し、マーケティング的に無視できないことを指摘している。確かに、ケータイユーザーが増えている以上、PCユーザーのみを相手にしていては、顧客ニーズの機会損失をしてしまうというのは、その通りかもしれない。いまや、ケータイユーザーのことも考慮しなければならない時代だろう。

駐車監視員に文句を言ってもしょうがない(栗原潔のテクノロジー時評Ver2)

 栗原潔氏の「栗原潔のテクノロジー時評Ver2」に、駐車監視員に文句を言ってもしょうがないというエントリーが投稿された。

 確かにその通りである。駐車監視員に対して文句を言ったとしても、駐車監視員はルールに従って駐車違反ステッカーを貼っているだけである。ルールが決まった以上、それに従うのが法治国家なのだから、文句を言っても始まらない。もし文句を言いたいのならば、それはルール(法律)を決める立場にある政治家や、関係省庁に対して訴えるほかはない。

 そして政治家を選ぶのは、我々有権者である。それぞれの政治家、候補者がそのルールに対してどういった考えを持ち、行動を取っているのか。それは調べれば分かる。

 道路交通法(道交法)にしても、栗原氏が触れている著作権法にしても、個々の政治家はそれぞれの立場で活動しているわけで、それを調べた上で、投票の際の参考にするのが、我々ができることなのだ、ということを改めて感じた。もちろん、所属政党の立場もあろう。

 選挙は絡みづらい――若年層を中心にそう思う人が多いせいか、近年の投票率の低さは酷い。確かに、自分の一票が実感できようができまいが、大勢には影響がないと思う人が多いのかもしれない。しかし、一票が積み重なれば、「大勢」になる。つまり、ふだん投票所へ足を運ばない人が投票すれば、それだけで何かが変わる可能性があるのだ。

 いまの生活に満足していても、逆に不満があったとしても、候補者や政党の考えを見比べて、自分の意見や希望に合う人に票を投じる。そこからルールがきちんとしたものに変わっていく可能性が生まれる。何もしなければ現状を是認することにしかなり得ない。

 確かに、いまの選挙制度にはいろいろな不備があるのだが、少なくともいまは決められた方法で参加するしかないわけだ。

 そのようなことも念頭に置きながら、一票を無駄にせず使いたいものだ。

「さん」付けについて(Software Development)

 最後に、竹内克志氏「Software Development」に投稿された“「さん」付けについて”を紹介しておきたい。

 筆者は、いまでこそフリーランスで仕事をする立場だが、かつては会社組織に所属していた。その時代はSEとして現場に出向していた。その際感じていたことは、社内と社内外とのかかわりで、出向ということからも後者の方が関係が「深く」なる傾向だった。実際、月に1回の帰社日があったために、自社に顔を出すこともあったが、やはり大半が出向先の仕事のため、他社とのかかわりが密になることは自然だろう。

 この竹内氏の記事は、敬称を付けるか付けないかということは、簡単なようで難しい問題かもしれない、と改めて感じさせてくれた。

 以上、4月12日から18日にかけてのオルタナティブ・ブログに投稿されたエントリから、筆者が気になったものをピックアップしてみた。

 オルタナティブ・ブログには、今回取りあげた以外にも数多くの興味深いエントリが投稿されている。正直、すべてを取り上げたら膨大なものになってしまうため、泣く泣くカットしたものもあった。ぜひ、本記事を通じて興味が湧いたものがあったら、ほかのエントリにも目を通してほしい。

 また、「ブロガー一覧」から自分のお気に入りブロガーを見つけてみるのもいい。「最新投稿一覧」からオルタナティブ・ブログ全体の新規投稿記事を軸にRSSリーダーなどでチェックするのもいいだろう。

 ITの今を知る、新たな発見があるに違いない。

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