企業で使うIM、受け入れられているのか?(2/2 ページ)

» 2007年04月25日 15時19分 公開
[Patrick Hoffman,eWEEK]
eWEEK
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 MindAlign 2007では、新しい管理コンソール、Microsoft Active Directoryとの連携、チャンネル分類など、セキュリティ機能の強化も図られている。チャンネル分類機能は、ビジネスユーザーがグループチャットチャンネルや自動グループ招待機能にアクセスすることを可能にする。

 「企業はこういった機能を従業員に提供する必要に迫られているが、ほとんどのIT部門は公衆ネットワークを恐れている。ウイルス問題、プライバシー問題、セキュアなID管理機能の欠如、高度なロギング/検索機能の欠如、情報の孤島を生み出すデスクトップツールの普及などがその理由だ」とシュルツ氏は話す。

 MindAlign 2007は、SIP(Session Initiation Protocol)/SIMPLE (SIP for Instant Messaging and Presence Leveraging Extensions)を利用し、また、「Microsoft Office Live Communications Server 2005」を通じて主要なIMサービス(AOL、MSN、 Yahoo!)との接続もサポートする。近くリリースされるMicrosoft Office Live Communications Server 2005では、ビジネスユーザーが音声、Webカンファレンス、ビデオカンファレンスなど各種のコミュニケーション形態の間で移動することができる。

 「Office Live Communications Server 2005とOffice Communicator 2005を利用すれば、インスタントメッセージングにかかわるセキュリティ、コンプライアンス、知的財産保護を改善すると同時に、コストを削減し、個人およびチームの生産性と即応性を高めることができる」とパターソン氏は話す。

 コプロウイッツ氏によると、ParlanoがMicrosoft Officeと連携したのは得策だという。大手エンタープライズメッセージングプラットフォームベンダーの1社と競争する立場を避けることができたからだ。

 「ParlanoがMicrosoft Office Communicationサーバと緊密に連携したことで競争的側面が取り除かれ、彼らがMicrosoftに対して脅威とはならない補完的な立場にあることが明確になった」とコプロウイッツ氏は分析する。

 「Parlanoと当社は、エンタープライズIMとプレゼンス機能は今日の情報ワーカーにとって不可欠なツールであるという点で意見が一致している」とパターソン氏は話す。

 シュルツ氏によると、MindAlign 2007はほかのメッセージングサービスのように無償ではないが、一般のIMよりもはるかに高度な機能を提供し、その価格に十分に見合う価値があるという。

 「MindAlign 2007は、インスタントメッセージング以上の付加価値を持った製品だ。一時的なワンツーワンメッセージではなくパーシステントなグループメッセージ機能を備え、リアルタイムコミュニケーションとパーシステントなグループコミュニケーションを組み合わせている。企業の中では、IMについては公衆ネットワークから離れる動きが見られる。MindAlign 2007を利用するメリットの1つが、グループチャットの付加価値である」とシュルツ氏は説明する。

 企業がエンタープライズメッセージングプラットフォームにお金を払うかどうかという点については、コプロウイッツ氏は、それは企業の考え方次第だとしている。

 「IMは必須の業務ツールではないと判断し、公衆システムの使用をブロックすることによってリスクに対処した企業は多いが、公衆システムの利用に伴うリスクを受け入れた企業もある」とコプロウイッツ氏は話す。「だが後者の部類に入る企業の数は着実に減少している」。

 一方、レビット氏は、有料のエンタープライズメッセージングプラットフォームを利用することは、企業にとってメリットになると考えている。公衆メッセージングプラットフォームの利用に関しては何の保証もないからだ。

 「無償のメッセージングプラットフォームは、ビジネスユーザーではなくコンシューマー向けにデザインされており、必要なときに利用できるという保証はない」とレビット氏は指摘する。

 MindAlign 2007は既に利用可能となっており、必要なセキュリティ/コンプライアンス/スケーラビリティオプションおよびユーザー数に応じて、価格は1ユーザーに付き数百ドルから。

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