Windows環境でのビルドは、Linux環境と同様にソースの展開、設定ファイルの作成、ビルド、インストーラの作成、という手順で行う。
任意のディレクトリにソースを展開する。なお、Cygwinインストールディレクトリのhome/以下にソースを展開すると、エラーが発生する可能性があるので注意していただきたい。今回は以下のように、Cygwin上からC:\以下にソースを展開した。
$ cd /cygdrive/c/
$ tar xvjf firefox-2.0.0.3-source.tar.bz2
Linuxの場合と同様に、展開してできたmozillaディレクトリ中に.mozconfigファイルを作成する。使用できる設定オプションはLinuxの場合と同様だが、一部Windows環境のみで利用できるオプションも存在する。
ビルドはコマンドプロンプトから行う。このとき、環境変数が正しく設定されていないとビルドに失敗するので注意しよう。今回は以下のように、バッチファイルで環境変数を設定しビルドを実行した。
cd c:\
mozenv.bat ←環境変数を設定するバッチファイルを実行
cd c:\mozilla ←ソースディレクトリに移動
make -f client.mk build ←ビルド実行
Linuxの場合と同様、ビルドに成功するとビルドディレクトリ以下のdist/bin/ディレクトリ内に「firefox.exe」が作成される。
Windows環境の場合、ビルドされたバイナリをmakeコマンドで直接インストールすることはできない。よって、インストールアーカイブもしくはインストーラを作成してインストールすることになる。
インストールアーカイブやインストーラはLinuxの場合と同じく、ビルドディレクトリ以下のbrowser/installerディレクトリ中で次のように「make」、もしくは「make installer」を実行することで作成できる。
cd <ビルドディレクトリ>/browser/installer
make (インストールアーカイブを作成する場合)
make installer (インストーラを作成する場合)
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