「タイムリーヒット」の指示を月に何本出せますか?アイティセレクト特選事例:株式会社サイバーエージェント(2/2 ページ)

» 2007年05月08日 07時00分 公開
[アイティセレクト編集部]
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現場への指示のスピードが向上

 導入の準備は8月にスタート。商材ごとのきめ細かい設定や、基幹システムから顧客の基本情報をアップロードする作業に約2カ月を費やし、10月には約20名でテスト導入した。

 導入で大きく変わったのは、現場への指示のスピードだ。例えば上司が新聞で、ビジネスチャンスにつながる顧客の記事を見たとする。これまでならば、そのクライアントの担当営業は誰なのか、取引実績はどうなのかという点を把握して現場に指示を出すためには、一度、基幹システムに格納されている顧客情報を照会せねばならず、少なくとも30分を要していた。しかし、現在はSalesforce上ですぐに把握できるので、指示を出すまでに数分もかからなくなった。

Salesforceを活用した情報の流れ

 一方、現場の営業マンのメリットも見逃せない。トップ営業の活動履歴を見て営業スタイルを参考にしたり、情報の共有ができるようになったことで、引き継ぎもスムーズに行われるようになり、営業マン一人当たりの生産性は大幅に向上した。これらの効果によって、売り上げも増加。06年2月には本格導入に至ったが、導入後の半期の売上高は前年比で約38%も上がったという。そして現在ユーザー数は約200名となり、なくてはならないツールになった。

 今後は、日報機能を強化していく考えだ。現在、毎日の営業活動に関する報告はSalesforceで、全社員への提案や自己PRは創業以来続いているMLで情報共有を行っているが、いずれはこれを一本化。従来、MLで報告していた情報は、Salesforceを通して全社にメール配信する仕組みに変えていくとのことだ。

※この記事はアイティセレクト2006年3月号に掲載されたものをもとにしています

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