JavaOne開幕で明らかとした究極の“オープン”2007 JavaOne(3/3 ページ)

» 2007年05月09日 18時52分 公開
[渡邉利和,ITmedia]
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世界に貢献する企業へ

 ゼネラルセッションの締めくくりとして登壇した同社のCEO、Jonathan Schwartz氏は、国連のNew York Office of Sport for Development and PeaceのDr. Djibril Diallo氏をゲストとして招き、Sunの社会貢献について語った。Diallo氏は「こうしたイベントが行なわれている一方で、飢えて死んでいく子供もいるのが現状だ。こうした世界の有り様を変え、世界をより住みやすい場所にしていく必要がある」と訴え、来場者からの盛んな拍手を浴びていた。

Dr. Djibril Diallo氏を交えマクニーリ氏も世界貢献について語った

 さらに前CEOで現在はChairmanを務めるスコット・マクニーリ氏も登壇し、コミュニケーションの実現やデジタル・デバイドの解消、子供に対する学習機会の提供などに関するサンの取り組みがさまざま紹介された。

 以前から、こうした社会貢献に関してはJavaOneのホストを務めるジョン・ゲージ氏がさまざまな問題提起を行なっていたのだが、ゲージ氏の個人的な関心であり、取り組みであるという印象が強く、全社レベルで積極的に取り組んでいるようには感じられなかったのが正直なところである。

 近年Sunは消費電力削減などを強く打ち出しており、「エコロジーに対する責任」といったメッセージが今回のJavaOneでも大きく取り上げられるという予想がされていた。しかし、実際にはエネルギー問題/環境問題を越え、現実世界に存在するさまざまな「人類共通の課題」に積極的に取り組む姿勢をCEOが強力に打ち出したことで、サンの企業イメージも変化する兆しが感じられた。

 この数年停滞感を感じさせつつJava EEの話題ばかりになっていたJavaOneがオープンソース化やJavaFXなどの新たな取り組みによって急激に活力を取り戻し、イメージが一新されたように感じられるのに歩調を合わせ、かつての勢いのあるSunが戻ってきたように感じられたゼネラルセッションであった。

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