エンジニア向け施策の「Power to the Pro」がWindows Server 2008に向けて本格稼働(1/2 ページ)

マイクロソフトはWindows Server 2008の発売を前に、開発者に向けてさまざまな情報提供の施策を強化している。その中より「Power to the Pro」の充実振りを同社長尾氏に聞く。

» 2007年06月04日 11時00分 公開
[富樫純一,ITmedia]

 マイクロソフトの開発者向けカンファレンス「Microsoft Tech・Ed 2006 Yokohama」で発表された、ITエンジニア向け取り組みの「Power to the Pro」。年内に予定されるWindows Server 2008の発売を前に、開発者とITプロフェッショナルを支援するさまざまな活動が本格化している。Power to the Proの活動について、同社デベロッパー&プラットフォーム統括本部の長尾朋代氏に話を聞いた。

マイクロソフト デベロッパー&プラットフォーム統括本部 IT技術者アドバンステクノロジー本部 デベロッパーリレーショングループ オーディエンスマーケティングマネージャ 長尾 朋代氏

Power to the Proが本格的に始動

 マイクロソフトは2006年8月に開催した開発者向けカンファレンス「Microsoft Tech・Ed 2006 Yokohama」において、ITエンジニア向けの取り組み「Power to the Pro」の開始を発表した。これは、日本独自の施策で、これからの情報通信時代を支えるエンジニア、とりわけ開発者やITプロフェッショナルの地位向上を目指したもの。マイクロソフトの分析によると、日本のエンジニアは意欲があるものの、ほかの先進国と比較してトップエンジニアが少ないという。また、Windowsに対しても簡単な小規模ソリューションという認識が強く、大規模システムへの採用の遅れやプロジェクトでの準備不足が見られるという。Power to the Proは、こうしたWindowsプラットフォームのスキルアップ向上をサポートし、プロジェクト成功に貢献することが目的。このPower to the Proが、Windows Server 2008(開発コード名:Windows Server “Longhorn”)のβ3版登場を受けて、いよいよ本格的に始動した。

 Power to the Proでは、“Solution”“Satisfaction”“Skill”“Synergy”という4つの“S”をキーワードとした取り組みが実施されている。“Solution”の施策の1つとして挙げられるのが「バーチャルラボ」だ。これは、実際にハードウェアを用意してインストールすることなく、仮想のハンズオンラボ環境で試用・評価する仕組み。主にITプロフェッショナル向けに用意されるという。

 「例えばWeb環境を試用するにしても、サーバの設定はなかなか大変です。バーチャルラボでは、そうした環境をすでに用意してあります。これは、Windows Server 2008に関しても用意していく予定です」(長尾氏)

 情報アクセスを素早くする施策としては、米Microsoftの開発担当者、テクニカルフェローによる高品質な技術解説記事を原文とほぼ同時期に日本語で提供する「MSDN/TechNetマガジン」の定期公開をはじめ、マイクロソフトのWebサイト「microsoft.com」の検索機能を拡張し、MSDN/TechNetフォーラム、ブログ、コミュニティコンテンツまで検索範囲を広げるなどの施策を実施した。

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