2007年“問題いろいろ”――オルタナブロガーの体験と指摘：オルタナブログ通信（1/3 ページ）

国会で「消えた年金問題」情報がさまざまなメディアで駆けめぐっている。しかも、その数が日々増えていく。そして、電子マネーの問題、2007年問題……。こうした、背後にITシステムがかかわる時事ネタを指摘したのが先週までのホットなものだ。

[森川拓男，ITmedia]

Movable Type 4登場

　サーバサイドで稼働するブログシステムの雄といえば、「Movable Type」（以下、MT）を挙げる人が多いだろう。数多くのブログツールがリリースされているが、MTは確固たるブランドとして定着しているように思う。

　そのMTが、久しぶりにメジャーバージョンアップされた（関連記事）。

　MT4は、従来のMTからアーキテクチャが大幅に刷新された。これは、シックス・アパートが提供するVOXやTypePadを基に、ユーザーインタフェースの一新などトピックが多い。しかも、CMSツールとしての側面も強化されたため、単なるブログツールに留まらないアップデートとなっているという。

　これに対してさっそく石坂渉氏「Web屋さんのココロえ」には、Movable Type 4.0の新機能というエントリーが投稿された。石坂氏は、リリースされてすぐに導入してみたようだ。実際にインストールしてみて感じたこと、分かったことを記しているので、これからMovable Type 4を試してみようと思っている人は、ぜひこのエントリーに目を通してみよう。これを読んで筆者も、導入してみようと感じている。

　また、シックス・アパートのシニア・コンサルタント、柳下剛利氏の「Power to the People」でも、Movable Type 4発表というエントリーが投稿された。こちらは記者発表する側から見たコメントが書かれているので、興味深い。

　新たなるバージョンアップを行ったMTが、今後のブログ界をどのような方向に牽引していくのか、注視していきたい。

ストレージ・サービス判決に関心高まる

　120組を超えるオルタナティブ・ブロガーが参加しているビジネス・ブログメディア「オルタナティブ・ブログ」のナビゲーションをする目的の「オルタナブログ通信」。

　オルタナティブ・ブログで1週間に投稿された内容からチョイスしながら紹介した本記事が、オルタナティブ・ブログを読む時の参考になれば幸いである。

　今回は、5月31日〜6月6日に投稿されたエントリーの中から筆者の視点でピックアップしたものを紹介する。ピックアップしたキーワードとしては、冒頭でも触れたMovable Type 4のほか、消えた年金、電子マネーの注意点、ブログの休載、2007年問題といった話題を取り上げてみた。

5月31日〜6月6日を最新としたオルタナティブ・ブログのステータス

　今回も5月31日〜6月6日を「5月5週」として、オルタナティブ・ブログの「見える化」を行った。それぞれ開始日を基準にして、8週間分のデータをグラフ化している。なお、5月4週において、1ブログ3エントリーが集計から漏れてしまっていたのに気付いたため、このグラフで反映させた。ご了承願いたい。

　今週は、久しぶりにブログを書いたブロガーが複数人登場した。記事が投稿されたブログ数は60ブログ（前回比+4）と増え、全体のエントリー数も174（前回比+5）と増加傾向にあった。しかし、4つ以上の投稿は19（前回比-2）と減少し、逆に1つのみの投稿が25（前回比+8）と増加しているのが特徴として見て取れた。

　ここでまず、5月28日〜6月3日の週間アクセスランキングから注目点を紹介しよう。

　今週の連載で最大の注目は、前回も取り上げたストレージ・サービス判決に関するエントリーが、ワン・ツー・フィニッシュされていたことだ。「副作用が大きすぎるストレージ・サービス違法判決」（栗原潔のテクノロジー時評Ver2）が引き続き1位、そして2位には同じブログの「MYUTA事件の判決文が公開されました」（栗原潔のテクノロジー時評Ver2）が、それぞれランクインしている。

　このほかに読者が注目したのは、前回の冒頭で取り上げた大規模システム障害について。「全日空のシステム障害を考える」（情報インフラ24時　眠らないシステム）が3位、「ANAのトラブルで予定変更」（ナレッジ！？情報共有・・・永遠の課題への挑戦）が7位だったのは、やはり関心の高さがうかがえる。

　それでは、今週のオルタナティブ・ブログで発信された話題から、幾つかを見てみるとしよう。

5000万件の突合せ作業で1000億円（ITコンシェルジュの Try ! & Error ?）

　いま、年金問題が大変なことになっているのは周知なことだ。該当者不明の年金保険料納付記録が約5000万件あることが発覚し、政府与党はその対応に追われていたのだが、そのほかにも大量に存在することが野党の追求によって明らかになったのだ。