ポート密度向上で浮上した「消費電力」「ケーブリング」問題への解は?Interop Tokyo 2007

ファウンドリーネットワークスはレイヤ2/3スイッチの新モデル「BigIron RX-32」を発表した。低消費電力化も図っているという。

» 2007年06月14日 11時32分 公開
[ITmedia]

 ファウンドリーネットワークスは6月13日、Interop Tokyo 2007に合わせ、レイヤ2/3スイッチの新たなフラッグシップモデルとなる「BigIron RX-32」を発表した。

 BigIron RX-32は、大規模データセンターやハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)といった分野を想定したハイエンドのレイヤ2/3スイッチ。32スロットの筐体に10ギガビットイーサネット(GbE)を最大で128ポート、GbEは最大1536ポート収容できる。パケット処理能力は23億ppsで、既存製品「BigIron RX-16」のほぼ2倍に当たる。

 新製品では同時に、消費電力や冷却システム、ケーブリングといった要素に配慮したと、米Foundry Networksのアメド・アブデルハリム氏(ハイエンドスイッチング/ルーティングソリューション、プロダクトマーケティングディレクター)は述べた。

 例えば消費電力は1GbE当たり7.23ワット、10GbEでも87ワット。ポート密度を高めてラックスペースを節約すると同時に低消費電力を実現できたのは「より高いレベルのVLSIを利用しているため。また、後からオプションを追加するのではなく、はじめからすべての機能を提供するという設計を採用しているため、ハードウェアを最適化して部品を減らすことができる。この結果、消費電力の削減が可能になった」(アブデルハリム氏)

 また、ポート密度が高まれば高まるほど、そこにつながるケーブルの数は増える。したがってBigIron RX-32では、ケーブルの「すっきり収容」が行えるよう工夫した。「ケーブリングはポート密度が高まれば高まるほどクリティカルな問題になる。この面にも気を遣わなければならない。スパゲッティの山のような状態は作らない」(同氏)という。

アブデルハリム氏と新製品の「BigIron RX-32」

 アブデルハリム氏は、「企業でもキャリアにおいても、ネットワークトラフィックは非常に増加している。インターネットのトラフィックは毎年60〜100%の割合で増加しているとも言われ、これはムーアの法則をはるかに凌駕するペースだ。これに応じて性能を拡張して欲しいというニーズを寄せる顧客もある」と述べる。BigIron RX-32は、こうしたニーズを踏まえ、大容量のサービスを可能にするスイッチングプラットフォームだとした。

 BigIron RX-32の参考価格は、ベースシステムが2573万9400円で、2007年後半より出荷を開始する予定だ。実機はInterop Tokyo 2007の同社ブースで展示されている。

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