よく冷えるからICE? 日本SGIが「SGI Altix ICE 8000」を発表

日本SGIは、SGI Altixの新シリーズとなる「SGI Altix ICE 8000シリーズ」の発売を開始した。1ラック当たり6TFLOPSの計算能力を持つ。

» 2007年07月10日 17時18分 公開
[西尾泰三,ITmedia]

 日本SGIは7月10日、SGI Altixの新シリーズとなるブレードクラスタシステム「SGI Altix ICE 8000シリーズ」の発売を開始した。なお、ICEは「Integrated Compute Environment」の略。

 同シリーズは、Xeonプロセッサを2基搭載可能なブレードを、専用のIRU(Independent Rack Unit)ユニットに最大16台まで格納可能。IRUユニットは、42Uのラック当たり最大4ユニット搭載可能。クアッドコアXeonを用いた場合、1ラックで512コアとなり、そのときの計算能力はItanium 2を搭載した同社のスパコン「Altix 4700」の1ラック当たりの計算能力(約820GFLOPS)と比較すると約6倍の6TFLOPSに達する。とは言え、デュアルコアItanium 2を搭載するAltix 4700は、ラック当たりのコア数も異なれば、今後、クアッドコアなどの登場も予想される。また、共有メモリなどの観点からAltix 4000シリーズの需要に大きな影響は与えないと見られる。

 8000シリーズでは運用管理面に対しての配慮も加えられている。特に消費電力面では、Altix4700シリーズと比べて3分の1以下となる1ラック当たり30キロワット台に抑えている。これはCPU自体の消費電力の低下も挙げられるが、ブレード内部にディスクを搭載しないディスクレスのアーキテクチャーを採用していることも影響している。

 また、各IRUユニットはInfiniBandインターコネクトがビルトインされた設計となっており、IRUユニット内は完全なケーブルレスにおいてブレードを増設可能。IRU同士を接続する場合にも、IRU内蔵のInfiniBandスイッチASIC(回路)とハイパーキューブ(HyperCube)トポロジ採用により、外部スイッチは必要ない。

 価格は、ブレード4台とラック、IRUユニットなどを含む基本構成で1200万円から。

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