XML DBの本格的な普及を見据えたイベント DB2 9 Star Festival 2007が開催(2/2 ページ)

» 2007年07月11日 00時00分 公開
[井上健語(ジャムハウス),ITmedia]
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コモディティ化するXMLと拡大フェーズに入ったXML DB

 日本アイ・ビー・エム ソフトウェア事業 インフォメーション・マネジメント事業部長 服部 嘉賜氏のセッションは、発表から1周年を迎えたDB2 9を取り巻く環境を整理するとともに、ハイブリッドデータベースとしてのDB2 9の特徴、XMLデータベースの今後の市場動向などがプレゼンされた。

 服部氏によれば、XMLデータはブログ、RSS、Office文書などで利用され、あらゆる業界でデータ交換フォーマットとして採用されるなど、すでに広く世の中に浸透し、いわゆるコモディティ化が進んでいると言う。

 しかし、それに対してXMLデータベースは、それほど普及してこなかった。その原因としては、XMLのスキルを持つエンジニアの不足、パフォーマンスや運用性・堅牢性の課題などが挙げられる。だが、最近ようやくこれらの阻害要因が払拭され、XMLデータベースが拡大フェーズに入ったという指摘がなされた。XMLデータベース市場が2011年に100億円に達するとされるデータなどが示され、XMLデータベースが本格的に普及するのは、これからであることが強調された。

pureXMLを扱えるハイブリッドデータベース、DB2 9

 DB2 9の最大の特徴は、pureXMLをサポートしたハイブリッドデータベースであることだ。従来のRDBのXMLサポートが、XMLデータをシュレッディングしてRDB上で管理していたのに対し、DB2 9はXMLデータのツリー構造をそのまま格納することができる。

 これを「pureXML」と呼ぶが、pureXMLによって、DB2 9はXMLデータに対して高い検索性を発揮し、データ変更にも柔軟に対応できる。同時に、従来のRDBデータも扱えるため、企業内の構造化されたデータ、非構造化データをまとめて格納することが可能だ。

 実際のpureXMLの適用事例としては、医療や薬品、製造業、運輸業での例が紹介された。あわせて、pureXMLベースのパッケージ製品もいくつか紹介された。前述のジャストシステムのxfy Enterprise Edition 1.5もその1つとなる。

XMLイノベーションセンター(XIC)がオープン

 最後に、XMLソリューションの支援体制として「XMLイノベーションセンター」(XIC)のオープンがアナウンスされた。これは、9社のパートナーと共同でXMLソリューションを支援するWebサイトおよびパートナー間のネットワークで、さまざまなフェーズで顧客に対してソリューションを提供することを目的としている。パートナーとなる9社は以下のとおり。

ソリューションパートナー

  • アドス
  • インフォテリア
  • ウイングアーク テクノロジーズ
  • ジャストシステム
  • ゼンド・ジャパン

インテグレーションパートナー

  • CSKシステムズ
  • JIEC
  • ソフトコム
  • ビーコンIT
  • 富士ソフト

研修パートナー

  • インフォテリア
服部 嘉賜氏 日本アイ・ビー・エム ソフトウェア事業 インフォメーション・マネジメント事業部長 服部 嘉賜氏
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