ソフトバンクモバイルのビジネス向け端末は、個人契約者にも販売する「X01HT」や法人契約者専用の「X01NK」、「813SH for Biz」をラインアップする。さらには夏から秋にかけて「X02HT」と「X01T」の2機種の発売を予定し、ビジネスユーザーの選択肢を充実させていく。
中でもX01HT、X02HT、X01Tは、汎用性の高いWindows Mobile OSを搭載、デザインや機能面でもそれぞれの端末には個性があり、ユーザーが利用目的に合う端末を選びやすいことから、モバイルソリューションサービスの主軸になりそうだ。
「スマートフォンは、ユーザーの選択肢を広げるべく個性のあるメーカーをそろえた。しかしアプリケーションは、ユーザーの目的に沿ったソリューションを展開しやすいようにキャリアとしての色付けを避けた」と、プロダクト・サービス開発本部モバイル・ターミナル統括部の岡健太郎氏はスマートフォンの端末戦略について説明する。
最初のスマートフォン端末となるX01HTは、HSDPAと無線LAN、Bluetoothの通信機能とスライド式フルキーボードを備えるため、システム端末として導入する企業もある。3Gや無線LANの高速通信を広範囲に利用できるのが導入の決め手になるという。
新機種のX02HTとX01HTは、ともにX01HTと同様に高速通信機能を備えつつ、X02HTではディスプレイとフルキーボードが一体になったデザインで片手でも文字入力ができる操作性を、X01Tはビジネス利用に不可欠なセキュリティ機能を重視し、国内のスマートフォンとしては初めて指紋認証機能を搭載した。
「X02HTはメールやグループウェアを多用する場合に、X01Tはキーボートとタッチパネルによる入力操作性の高さやハードウェア上での強固なセキュリティ機能を持つためシステム端末としての利用に向くだろう」(岡氏)
スマートフォンを利用するモバイルソリューションでは、SSPの企業からも認証やデータ暗号化、端末管理などセキュリティサービス、Windows Mobile向けアプリケーションの開発支援、社内システムとデータを同期化させるためのミドルウェア製品などが数多く用意されている。岡氏は、これら以外にも検証中のサービスや周辺機器が数多くあると話す。今後はソフトバンクモバイルのスマートフォンを利用したソリューションが相次いで登場するとみられる。
813SH for Bizは、一般販売向けの813SHをベースに外部メディアやBluetooth、USB通信の機能制限、カメラの非搭載化、遠隔操作による端末ロックやデータ消去に対応する。企業のコミュニケーション端末として求められる強固なセキュリティを実現した。
最後に玉川氏は、「法人ユーザーの多くは通話利用が中心だが、システム端末としてデータ利用を検討する法人も増えが始めた。グループ企業との連携をベースに法人ユーザーの幅広いニーズに対応していく」と同社の法人ビジネスの方向性を話している。
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