ブログ運用の際に困るのがスパムコメント、トラックバックの類いであるが、MT4-jaではコメントの投稿時に標準でCAPTCHAを使用できるようになった。
これは、ランダムに生成された文字列を画像として出力し、その文字列を入力しないとコメントが投稿できない仕組みである。これらと先ほどのユーザー管理の仕組みをうまく用いることで、コメント投稿者を規制することがかなり効率的に行えるようになるだろう。
MT4-jaでは商用ライセンスの扱いが大幅に変更された。今までのものよりもよりきめ細かいものになった。一方で、全体的に価格が上がっているため、ライセンス購入の際には注意が必要である。なお、MT4-jaではユーザー管理が大幅に強化されているが、MTのライセンスは投稿者の数(管理ユーザー数)で決まってくることに注意したい。よって、コメントを書くユーザーが増えたからといって、追加ライセンスが数多く必要になることはない。また、個人ライセンスはこれまでと同様に無料で使用できる。
■ライセンス体系(Movable Type 3)
ライセンス種別 | 価格 |
---|---|
基本ライセンスパック(1サーバ・5ユーザー) | 3万1500円 |
追加ライセンス(5ユーザー) | 2万6250円 |
追加ライセンス(10ユーザー) | 4万7250円 |
個人ライセンス | 無料 |
■ライセンス体系(Movable Type 4)
ライセンス種別 | 価格 |
---|---|
基本ライセンスパック(1サーバ・5ユーザー) | 5万2500円 |
追加ライセンス(5ユーザー) | 4万2000円 |
追加ライセンス(10ユーザー) | 7万3500円 |
バージョンアップ基本ライセンス(1サーバ・5ユーザー) | 2万1000円 |
バージョンアップ追加ライセンス(5ユーザー) | 1万5750円 |
バージョンアップ追加ライセンス(10ユーザー) | 2万6250円 |
技術サポート | 6300円(リリース後、1年以内に販売開始) |
個人ライセンス | 無料 |
(※キャンペーン期間中のバージョンアップは無料)
また、MT4-jaではオープンソースライセンス版の提供が決まっている。これは既存のものをオープン化するのではなく、これまでの製品とはまったく別のものとして、位置付けるものだ。
ライセンスはGNU GPLに準拠し、ユーザーが自由にソースを管理し、反映すべきと判断されたものは製品にフィードバックすることが検討されている。具体的な詳細はまだ発表されていないが、movabletype.orgに設けられたMTOSコミュニティーで議論が続けられている。興味がある読者は見てみるとよいだろう。なお、オープンソース版のMT4-jaは今夏(日本では、今秋)リリースされる予定である。
冒頭で述べたように、現在は製品ごとにMovable Type 3、Movable Type Enterprise 1.5といった風に分かれているものが、MT4-ja以降は追加コンポーネント「Feature Pack」を導入するか否かに変更された。
つまり、このパックを適用するかどうかで、Movable Typeの中身が変えられるようになるわけである。シックス・アパートでは現在、Movable Type Enterpriseの後継となる「Enterprise Pack」の開発が進んでいる。今後はこのようなコンポーネントによって、さまざまな追加サービスが登場すると思われる。また、MT4-ja以降もマイナーバージョンアップは予定されているため、今後もMovable Typeの動向に目が離せない。
また、オープンソース版のMovable Typeがどのような形でリリースされることになるのかも注目したい点だ。今のところ、GNU GPLであること以外にあまり決まっておらず、また、活発な議論は目立たないようだが、今回リリースされたMT4-jaとはまた別の形のMovable Typeとなるはずだ。この動向にも注目したい。
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