しかし、オールスター明けにヤンキースの快進撃が始まった。7月25日には首位レッドソックスに6.5ゲーム差まで迫った。
原動力は松井秀喜だ。7月に入って打撃好調な松井は初の月間MVPを獲得した。7月の28試合で打率3割4分5厘、28打点、13本塁打を記録した。13本塁打は両リーグでトップだ。7月最後の31日の試合では、松井の2本を含む8本の球団記録タイで大勝し、多くのヤンキースファンを喜ばせた。
ワイルドカードでの可能性も含め、もし奇跡の逆転でのワールドシリーズ制覇ならば、景気にとっても相当なプラス要因だ。心理面から米国景気持ち直しに寄与し、日本からの輸出を支える一因となろう。ヤンキースの勝敗から目が離せない。
今後、日本経済は個人消費、設備投資、輸出がそれぞれ緩やかに伸びる形で、息の長い景気拡大が来年後半にかけ続くとみられる。
たくもり・あきよし
「景気ウォッチャー調査研究会」委員。過去に「動向把握早期化委員会」委員、「景気動向指数の改善に関する調査研究会」委員などを歴任。著書は「ジンクスで読む日本経済」(東洋経済新報社)など。
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