日本HPは、アプリケーション開発時の品質管理ソリューション「HP Quality Center」と性能検証ソリューション「HP Performance Center」を強化した。
日本HPは8月28日、HPが提唱するBusiness Technology Optimization(BTO)を実現するための9つの管理ソリューションのうち、ITの開発を最適化するソリューションに位置付けられる「HP Quality Center」「HP Performance Center」の強化を発表した。製品は9月3日から順次出荷開始する。同製品群はHPが買収したMercury Interactiveの製品だったもの。
品質管理ソリューションであるHP Quality Centerでは、中核製品となるテストプロセス管理ソフトウェア「HP TestDirector」の機能強化を行ったほか、これまで日本で未提供だった「HP Quality Center」を構成するすべての製品――例えば、SOAやSAP環境に対応する2つのオプション製品、「HP Service Test Management for Quality Center 9.2」「HP Change Impact for SAP Applications 2.0」など――が日本国内で提供可能となった。なお、これに伴って名称が「HP Quality Center 9.2」と変化している。
「HP TestDirector for Quality Center 9.2」では要件管理機能を強化。機能要件やテスト要件など異なるタイプの要件管理が可能になったほか、アプリケーションのリリースとテストサイクルの管理、要件変更によるほかの要件への影響解析が可能になった。さらに、HPの過去の経験に基づくベストプラクティスが標準値としてあらかじめ組み込まれ、それに基づいた要件の優先付けやテスト工数のシミュレーションを行う機能が新たに追加されたことで、リスクベースのテストがサポートされた。
製品名 | 希望小売価格 | 出荷開始 |
---|---|---|
HP TestDirector for Quality Center 9.2 (5同時アクセスユーザーライセンス) |
504万円から | 9月3日 |
HP TestDirector for Quality Center with Service Test Management 9.2 (5同時アクセスユーザーライセンス) |
672万円から | 9月3日 |
HP Change Impact Testing for SAP Application 2.0 |
2520万円 | 9月3日 |
性能検証を行うためのソリューション「HP Performance Center」では、自動負荷テストソフトウェア「HP LoadRunner software 9.0」および同製品の負荷テスト機能を企業全体のプロジェクトで利用するための基盤となる「HP Performance Center software 9.0」などで構成される。
製品名 | 希望小売価格 | 出荷開始 |
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HP LoadRunner software 9.0 (25仮想ユーザー) |
789万6000円から | 12月3日 |
HP Performance Center software 9.0 (1コントローラー 25仮想ユーザー) |
1527万1200円 | 11月1日 |
HP LoadRunner 9.0では、より現実に近い負荷テストを実現するために、さまざまな負荷状況を柔軟に生成するためのスケジューリングが実装されたほか、負荷テストに対する評価指標を設定し、そのしきい値から負荷テスト結果を判断するSLA機能が追加された。また、.NET Framework 3.0、Microsoft Terminal Serverなどのアプリケーション環境が新たにサポートされている。
Web対応グローバル負荷テストツールであるHP Performance Center software 9.0は、物理的に離れた複数の場所から同時に実行する複数の負荷テストについて、そのプロセスを能率化し、テスト効率を高めるためのもの。負荷テストに必要なリソース(ライセンスキーによって管理されているコントローラーや仮想ユーザー)を共有して利用することで、リソースの有効活用を図る。
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