組み込みLinuxの弱点を補うCABIの機能拡張が開始

早稲田大学はトライピークスと共同で、組み込みLinuxシステムのCPUリソース管理を行うアカウンティングシステムの機能拡張に着手した。

» 2007年10月03日 22時35分 公開
[ITmedia]

 早稲田大学理工学部中島研究室は10月3日、同研究室が開発している組み込みLinuxシステムのCPUリソース管理を行うアカウンティングシステム「CABI」について、SMP(対象型プロセッサ)環境への対応、QoS機能の拡張、Emblix標準化仕様への対応を行うために、トライピークスと共同して機能拡張に着手することを明らかにした。

 CABIは、プロセスを幾つかにグルーピングし、そのグループに対するCPUの利用時間を制御する機能を持つ機構で、組み込み用途で求められる機構をLinuxに実装しようとするもの。

 今回の産学連携による機能拡張では、今後組み込み機器でも採用が進むと見られるSMPシステムについて、CPUコアごとのQoS制御を可能にするほか、Emblixリソースマネジメントワーキンググループで制定した、CPUリソースマネジメント標準化仕様ver1.0への準拠、開発のためのインタフェース整備などが行われる予定。

 文部科学省が進めるリーディングプロジェクトの1プロジェクトでもある。プロジェクトの終了は2008年2月の予定で、終了後にはすでにSourceforgeなどで公開されている部分と同様、機能拡張部分もオープンソースとして公開される予定。

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