マスコミvs集合知、正しいのはどっち?――個人が情報選別能力を高める時代へオルタナブログ通信(3/3 ページ)

» 2007年10月22日 16時36分 公開
[森川拓男,ITmedia]
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冷凍赤福はいかが

 妹尾高史氏「抱き込め!ユーザー、巻き込め!デベロッパー」だったら「冷凍赤福」を販売してくれれば良かったのに・・・。は興味深いエントリーだった。というのも、筆者も同じことを考えていたからだ。

 あんこ好きの筆者にとって、赤福は大好きな和菓子の1つだ。そうとはいえ、たまにお土産でもらう程度であり、自ら購入したことはなかった。

 今回発覚した製造日偽装問題で、赤福が店頭から消えてしまったのは寂しかった。そこで見たのが妹尾氏のエントリーだった。筆者は、スーパーで冷凍おはぎを見たことがある。実際に、冷凍保存したものを解凍して販売し、特に問題がなかったのであれば、「冷凍赤福」なるものを販売してもよかったのでは……、そのような気にもなるだろう。

 しかし、ここにもう1つの提案を見た。山口陽平氏「一般システムエンジニアの刻苦勉励」赤福がなければ御福餅を食べればいいじゃないだ。奇しくも、夕刊紙でも同じような記事が掲載されたようだが、「御福餅」というのがあるのは初めて知った。このエントリーを読んで、御福餅を食してみたいと思ったのは否定できない。

集合知の壁?

 インターネットというのは、いわばそれ自体が集合知のようなものだ。そうとは言っても、それだけでは玉石混淆なので、いろいろな情報が集められたネットコミュニティーを利用する人も多いだろう。それも、実際の利用者がコメントを書いているものならば、お仕着せの情報でなく信頼できそうという気がするではないか。

 だが、永井孝尚氏「永井孝尚のMM21」集合知の壁?によると、それにも限界があるようだ。確かに、永井氏と同じような経験をしたこともある。サンプル数の過少もあるかもしれないが、ある種の偏りがあるのも否めないだろう。

 ブログも、ユーザーのコメントを見るのに利用することがあるが(最近ではヤラセの可能性も多いので見極める必要があるが)、辻俊彦氏「キャピタリストの視点」あなたはブロガーかもしれないけど、ブロガーはあなたじゃないを面白く読ませていただいた。一般人のブログと、情報を選別して報道するメディアとの違いは、かなり大きいのだなということを改めて感じさせられた。

 つまり、永井氏の言うところの集合知には「情報を選別する」という過程がないために、偏った情報ばかりになってしまったりすることがあるわけだ。

初音ミクのメディア偏向報道?

 筆者は裏番組を見ていたので知らなかったが、10月14日のTBS「アッコにおまかせ!」で、「初音ミク」が取り上げられたという。しかし、その取り上げられ方は偏見に満ちた、ひどいものだったようだ。

 辻俊彦氏「キャピタリストの視点」マスメディアとユーザとの乖離にまとめられているので読んでほしい。

 偶然にも、冒頭に取り上げた亀田騒動、そして初音ミクも同じTBSテレビが絡んでいるのだが、メディアとして偏向しない報道を気づかってほしいものだと、TBSラジオファンとして願うばかりだ。

 最後に、妹尾高史氏「抱き込め!ユーザー、巻き込め!デベロッパー」に投稿された「ダ・カーポ」も・・・また、雑誌休刊ですか・・・。は、いろいろ思うところがあった。やはり、自分の好きな雑誌、よく読む雑誌が休刊するのは寂しいものだ。

 以上、10月11日から17日にかけてオルタナティブ・ブログに投稿された180を越えるエントリーの中から、筆者が気になったキーワードから幾つかピックアップしたものである。

 しかし大多数のエントリーは取り上げることができなかったのはいつもの通りだ。本記事を読んで、少しでも興味を持たれたものがあったならば、ぜひオルタナティブ・ブログのほかのエントリーを直接、読んでほしい。

 オルタナティブ・ブログを読む場合、「最新投稿一覧」から、オルタナティブ・ブログ全体の新着エントリーをチェックするのが簡単だ。ここからひと通りオルタナティブ・ブログを眺めて、気になるブロガーを見付けたら、「ブロガー一覧」や、そのブロガーのRSSから直接新着をチェックするのもよいだろう。また、「オルタナティブ・ブロガー リレー」というPodcastを覗いてみれば、お気に入りブロガーの肉声まで聴けるかもしれない。

 ITの今を知る、新たな発見があるに違いない。

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