コンソナがCRM新製品を販売――PeopleSoftユーザーの救済サービスも

CRMおよびERP事業を展開するコンソナ・ジャパンは、最新版のCRM製品を発売した。従来と比べ柔軟性が強化されスピーディーなカスタマイズが可能になった。

» 2007年11月12日 22時10分 公開
[伏見学,ITmedia]

 コンソナ・ジャパンは11月12日、CRM製品の最新版「Onyx Adaptive CRM 6.0」を販売開始した。約3年ぶりのメジャーバージョンアップとなる。

 新製品は「Total Customer Management(TCM)」というコンセプトに基づいて設計された。TCMは、顧客と接点を持つすべての組織、プロセス、テクノロジーを継続的に改善し続けるための手法を指す。ビジネス環境は常に変化するため、CRMシステムは「カスタマイズ機能、ほかのシステムとの連携、業務プロセスの迅速な対応が必要」と同社の代表取締役社長である羽二生謙氏は述べた。

新製品発売の背景を語る羽二生謙代表取締役社長 新製品発売の背景を語る羽二生謙代表取締役社長

 新製品のキーワードは「柔軟性」と「コラボレーション」だ。特に柔軟性を強化するために、現場のニーズに合わせて画面やルールを変更する「UCW(UIコンフィグレーションワークベンチ)」とデータベース構造を変更する「SQL-Gen(SQLジェネレーション)」という2つのフレームワークが新たに導入された。

 従来はカスタマイズにプログラミングが必要だったが、これらの機能によってノンコーディングで変更可能となった。同社のアプリケーションコンサルティングマネジャーである村岡聡氏はデモを交え「わずか5分程度でアプリケーションをビジネスに対応できるようになった」と語った。

 そのほか、案件が作成されたタイミングでシステムが内容を自動判別し、地域や業種などを基準に適切な担当者へ割り当てる「アサインメントスタジオ」や、ワークフローを管理する「Onyx プロセスマネジャー」、Microsoft Outlookと連携した「スケジュール管理」、権限や役割に応じてシステムを管理する「アクセスコントロール」といった新機能が追加された。

 価格は400万から。初年度の販売目標は保険業界などを中心に50社としている。

 また、Onyx 6.0のライセンスをOracleの「PeopleSoft CRM」ユーザーに対して無料提供するサービスを同日より実施した。OracleがCRMの新規セールス時に「Siebel」を推奨することで、PeopleSoft CRMのユーザーは減少傾向にある。同サービスは取り残されたユーザーへの救済措置という。

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