phpPgAdmin:Web開発者向けのPostgresクライアントツールLeverage OSS(5/5 ページ)

» 2007年11月26日 02時19分 公開
[Robert-Bernier,Open Tech Press]
SourceForge.JP Magazine
前のページへ 1|2|3|4|5       

phpPgAdminによる管理

 phpPgAdminによる管理の素晴らしい点は、さまざまなDDLおよびDMLの動作のためのページレイアウトにある。アクティビティを手際よく実行可能になっているからだ。例えば、テーブルへのデータの挿入は、キーボードからなるべく指を離したくないという人でも(つまりマウスなしでも)素早く簡単に行える。またphpPgAdminには、ビューの作成など、お決まりの管理作業を簡単に済ませられるウィザードが用意されている。関数のソースコードも行番号付きで参照できるので、デバッグ用途にも問題なく使える。

ナビゲーション

 サーバとその各種オブジェクトの表示は、オブジェクトブラウザ内のディレクトリツリーまたはメインパネル上に表示されるURLリンクをクリックするだけで簡単に切り替えられる。どちらかの領域で‘+’の記号をクリックすると、下位のオブジェクトが表示される。また、テーブルを管理するための便利なボタン群が存在し、テーブルの閲覧、SQLクエリの実行、データの挿入、データテーブルの消去、テーブルの削除、テーブルのバキューム処理といった操作がボタンで行える。

 オブジェクトブラウザとメインパネルの動作は、ある程度独立している。そのため、メインパネルのテーブルへのデータ挿入と、別のデータベースからのテーブル定義の参照とを同時に行うことが可能だ。

関数の作成

 phpPgAdminでは3種類の関数を作成できる。手続き型の組み込み関数PL/SQL、事前に作成されオブジェクトファイルとしてコンパイル済みの関数を呼び出す内部関数、そしてC言語の関数だ。

 関数を作成するには、対象のスキーマを画面に表示した上でメインパネル上部の“function”リンクをクリックする。利用可能な手続き言語を選択すると、関数のソースコードへの入力が可能になる。

 また、既存の関数のソースコードも参照できるが、行番号が表示されるのでデバッグ作業はかなり楽に行える。

データのエクスポート

 データをエクスポートするには、Postgresサーバのユーティリティpg_dumpとpg_dumpallがWebサーバと同じホスト上にインストールされている必要がある。この点は、例え管理対象のPostgresサーバが別のホスト上に存在していても変わらない。以下に示すコードは、設定ファイル「config.inc.php」内でphpPgAdminによるPostgresサーバのダンプを可能にする部分である。

$conf['servers'][0]['pg_dump_path'] = '/usr/bin/pg_dump';

$conf['servers'][0]['pg_dumpall_path'] = '/usr/bin/pg_dumpall';


まとめ

 phpPgAdminは使い勝手に優れ、簡単にプロダクション環境に組み込めるPostgreSQLクライアントだ。本稿を読んでも得心が行かないという人は、phpPgAdminプロジェクトのFAQを読むとよいだろう。そこには、詳しいインストール手順も記されている。

Robert BernierはPostgreSQL専門のコンサルタント兼トレーナー。Sys-Admin、Hakin9、PHP Magazine、PHP Solutions、O'Reilly Networkで執筆活動を行う。Postgresを中心に据えたLinuxライブCDディストリビューションpg_liveのメンテナでもある(pg_liveは世界各地の展示会、カンファレンス、研修センターで利用されている)。


前のページへ 1|2|3|4|5       

Copyright © 2010 OSDN Corporation, All Rights Reserved.

注目のテーマ