利用動向から占う2008年のスマートフォン(2/2 ページ)

» 2007年12月21日 07時00分 公開
[國谷武史,ITmedia]
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 12月19日に開かれたWindows Mobileのイベントでは、マーケティング支援のアウンコンサルティングで代表を務める信太明氏と、シンガーソングライターの永山マキ氏が、スマートフォンの利用を紹介した。

 信太氏は、10年前からPalmのPDAを愛用していたが、6月からスマートフォンを利用し、電子メールの処理やスケジュール管理、日報管理に利用している。「移動中や海外でもリアルタイムに連絡できるのが魅力」という。

 特に、社員への指示は1日当たり50件にもなり、ほとんどの指示をスマートフォンから電子メールで行っている。同社では課長職以上の社員にスマートフォンを配布しており、今後は決済システムも利用できるようにする計画だという。

スマートフォンは初代W-ZERO3から使っていると永山氏。大画面で楽譜が読みやすいとのことだ

 学生時代からのウィルコムユーザーである永山氏は、Advanced/W-ZERO3[es]を作曲や歌詞の作成・編集に利用している。「アイディアを思い付いた瞬間にすぐに作業できるのがうれしい」と永山氏。

iPhoneやgPhone登場でブーム到来?

 現在、国内で販売されているスマートフォン端末は、Windows Mobile OSやSymbian OSを搭載する端末が中心。企業向けにはResearch In MotionのBlackBerryも利用されている。

 2008年は、さらに米Appleの「iPhone」や、Googleが公開したモバイル端末用プラットフォーム「Android」を利用したスマートフォンが国内に登場するとみられる。iPhoneは発売から70日余りで100万台を販売し、2008年はアジアでも発売する計画。NTTドコモとソフトバンクモバイルが水面下でAppleと販売交渉したとも噂された。

 マイクロソフトによれば、国内でスマートフォンの利用が予想されるユーザー数は約1300万人。同社は2007年だけで100万台以上の利用を見込む。「今後2年間はスマートフォンにとって重要な年。WiMAXや3.9世代携帯電話サービスが登場し、スマートフォンでのモバイルデータ通信の利用が飛躍的に増えるだろう」(モバイル&エンベデッドデバイス本部長の梅田成二氏)。

 iPhoneを例にみると、音楽ダウンロードサービスの「iTunes」のような一般ユーザー向けサービスばかりではなく、NetSuiteのビジネスインテリジェンスツール「SuitePhone」もすでに存在する。2008年は、参入ベンダーの増加やアプリケーションの広がりによって、スマートフォンが身近になる1年となりそうだ。

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