MS、仮想化戦略を強化しVMwareに対抗

マイクロソフトは同社のDynamic IT構想を軸に仮想化戦略を強化するという。

» 2008年01月25日 19時15分 公開
[石森将文,ITmedia]

 説明の内容は、先日の米国における発表を受けたもの。マイクロソフト Windows Server製品部 藤本浩司氏によると、マイクロソフトは同社のインストラクチャ ビジョン「Dynamic IT」を実現する基礎として、仮想化を位置付けるという。

 「ここ2年ほど、サーバの仮想化が話題になっているが、実際に仮想化されているサーバは、市場全体の5〜10%に過ぎない。また70%のサーバは、そのパワーの20%程度しか使用していないのが実情。デスクトップの仮想化にいたっては1%に満たない」と藤本氏。「仮想化の導入段階としては、まだまだ初期フェーズ」(藤本氏)だという。

マイクロソフト サーバープラットフォームビジネス本部 Windows Server製品部 藤本浩司 氏

 こういった状況を打開するため、マイクロソフトはWindows Server 2008の標準機能として「Hyper-V」を提供することをはじめ、Citrix Systemsとの提携強化による移行ツールの相互提供および共同マーケティング、そして3D CADや各種マルチメディア アプリケーション画面の転送技術に強みを持つCalista Technologiesの買収といった施策を打つ。

 加えて4月15日には、日本でのWindows Server 2008ローンチに合わせ、仮想化の導入を支援するホワイトペーパーやリファレンスガイド群「Virtualization Solutions Accelerators」を提供するという。

 また藤本氏は、VMwareとの比較について触れ「アプリケーション管理」「物理管理」「複数のハイパーバイザー管理」においてマイクロソフトの仮想化ソリューションが優位であるとした。トータルコストについても「System Centerを核とし、Dynamic ITの中で仮想化を管理することで、ホストの台数が増えるほどVMwareに比べリーズナブルになる」(藤本氏)と述べた。

比較はマイクロソフトによる

 なお、Windows Server 2008日本語版の価格も発表された。Windows Server 2008早期導入キャンペーンも実施される。

日本語版パッケージ主要製品 予定参考価格(税別)
Windows Server 2008 Enterprise 72万円(25CAL付き)
Windows Server 2008 Standard 18万8000円(5CAL付き)
Windows Web Server 2008 8万5800円
Windows Server 2008 CAL 3万2600円(5CAL)

日本語版ボリューム ライセンスの主な製品 予定参考価格(L Open Businessの場合、税別)
Windows Server 2008 Datacenter 46万3000円(1プロセッサ)
Windows Server 2008 Enterprise 45万4000円
Windows Server 2008 Standard 14万円
Windows Web Server 2008 7万7500円
Windows Server 2008 CAL 5500円(1CAL)
Windows Server 2008 for Itanium-Based Systems 46万3000円(1プロセッサ)

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