マイクロソフトは同社のDynamic IT構想を軸に仮想化戦略を強化するという。
説明の内容は、先日の米国における発表を受けたもの。マイクロソフト Windows Server製品部 藤本浩司氏によると、マイクロソフトは同社のインストラクチャ ビジョン「Dynamic IT」を実現する基礎として、仮想化を位置付けるという。
「ここ2年ほど、サーバの仮想化が話題になっているが、実際に仮想化されているサーバは、市場全体の5〜10%に過ぎない。また70%のサーバは、そのパワーの20%程度しか使用していないのが実情。デスクトップの仮想化にいたっては1%に満たない」と藤本氏。「仮想化の導入段階としては、まだまだ初期フェーズ」(藤本氏)だという。
こういった状況を打開するため、マイクロソフトはWindows Server 2008の標準機能として「Hyper-V」を提供することをはじめ、Citrix Systemsとの提携強化による移行ツールの相互提供および共同マーケティング、そして3D CADや各種マルチメディア アプリケーション画面の転送技術に強みを持つCalista Technologiesの買収といった施策を打つ。
加えて4月15日には、日本でのWindows Server 2008ローンチに合わせ、仮想化の導入を支援するホワイトペーパーやリファレンスガイド群「Virtualization Solutions Accelerators」を提供するという。
また藤本氏は、VMwareとの比較について触れ「アプリケーション管理」「物理管理」「複数のハイパーバイザー管理」においてマイクロソフトの仮想化ソリューションが優位であるとした。トータルコストについても「System Centerを核とし、Dynamic ITの中で仮想化を管理することで、ホストの台数が増えるほどVMwareに比べリーズナブルになる」(藤本氏)と述べた。
なお、Windows Server 2008日本語版の価格も発表された。Windows Server 2008早期導入キャンペーンも実施される。
日本語版パッケージ主要製品 | 予定参考価格(税別) |
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Windows Server 2008 Enterprise | 72万円(25CAL付き) |
Windows Server 2008 Standard | 18万8000円(5CAL付き) |
Windows Web Server 2008 | 8万5800円 |
Windows Server 2008 CAL | 3万2600円(5CAL) |
日本語版ボリューム ライセンスの主な製品 | 予定参考価格(L Open Businessの場合、税別) |
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Windows Server 2008 Datacenter | 46万3000円(1プロセッサ) |
Windows Server 2008 Enterprise | 45万4000円 |
Windows Server 2008 Standard | 14万円 |
Windows Web Server 2008 | 7万7500円 |
Windows Server 2008 CAL | 5500円(1CAL) |
Windows Server 2008 for Itanium-Based Systems | 46万3000円(1プロセッサ) |
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