Technology Business Researchのアナリスト、ジョン・スプーナー氏は、「Intelは、デスクトップ分野で市場がどの方向に進んでいるのか理解する必要がる。市場全体がノートPCにシフトしてきており、彼らはデスクトップビジネスの成長を維持する方策を模索しているのだ」と指摘する。
スプーナー氏によると、Intelは企業向けデスクトップの市場を維持したいと考えているが、将来にも目を向けて、シンクライアントPC向けに低価格で低消費電力のプラットフォームを開発する必要があるという。
Intelでは自説を立証するために、テストラボで一連のテストを実施した。
これらのテストを通じて、Intelの研究者らは、VDIモデル(OSとアプリケーションを一元的に保存し、標準的なPCの代わりにシンクライアントを使用する方式)がサーバにかなりの負荷を与え、20台のクライアントをサポートしたときのサーバの利用率が45%に達したことを確認した。クライアント数が20台を超えると、「ネットワークキャパシティの限界になる前にサーバプロセッサのリソース不足に陥ることが予想された」としている。
Intelのラボでのテストの結果、ストリーミングモデルの方がサーバのプロセッサとディスクの利用率がはるかに低かったという。
フェロンジョーンズ氏によると、Intelが調査した700社余りの企業のほとんどは、登場しつつある新しいコンピューティングモデルについて知っていたが、今後2年以内にこれらのモデルのいずれかを導入する予定だという企業はわずかだった。調査に回答したITマネジャーのうち約64%が、何らかのターミナルサービスを既に配備していると答えたのに対し、デスクトップ仮想化技術を配備していると答えたのは39%、アプリケーションストリーミングは30%、OSストリーミングは15%、PCブレードは26%だった。
調査によると、成熟したモデルと考えられているターミナルサービス以外の4つのモデルは、向こう2年間で約20%の成長が見込まれ、特にOSストリーミングとPCブレードについては、今後4年間で27%の成長が期待されるとしている。
調査に協力した企業を業種別で見れば、これらの新モデルの採用に最も積極的なのが金融サービス分野で、その次が医療分野だった。
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