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» 2008年04月01日 15時30分 UPDATE

BI特集:前期の「震えがくる数字」から逃げずに立ち向かう (1/2)

株式会社武蔵野代表取締役社長の小山昇氏は、「BIの効果が出ないのは、現場で使っていないから。つらい数字にも逃げずに対応しなくては」と断言する。

[ITmedia]

見たくもない悪い数字とどう向き合うか

 環境クリーニングサービスなどの事業を展開する武蔵野のBI活用はまさに「BIの現場活用」の典型といえる。エクセルのピボット分析は、10年以上前から現場レベルで進めてきた。ツールとしては数年前からBIツールの「データネーチャー」を導入している。

koyama2.jpg 「アクションに結びつくデータ分析が大切」と語る、武蔵野 小山社長

 同社では、毎月2回、1回3人ずつ、小山氏の前で各部門の責任者が営業成績などの分析結果をプレゼンテーションしているという。そのレベルに定着したら、次は課長クラスに浸透させている。一般社員向けには半年に1回、大規模なプレゼンテーション大会を開催する。各部門から数人が選ばれ、参加するが、自分の部下がきちんと発表できないと、教えなかった上司が恥をかくので、どんなにデータ活用に消極的な上司でもコミットせざるを得ない、という仕組みというわけだ。

 とはいえ、そうした仕組みがあったからといって、本当に各社員がデータ活用をフル活用するとは限らない。小山氏はこともなげに次のように話す。「最初はみんなうそつき大会ですよ。わたしは分かっているけど黙って聞いてます」

 実はここにも仕掛けがあって、時期をずらして何回もループでプレゼンする仕組みになっているという。2回目以降の発表は、最初に自分が発表した分析結果が、その後どうなったのかを発表しなければいけないため、もうごまかしが利かない。

 「ごまかすにもテクニックがいる。それらしく結果を作らなければならない。それだけでも勉強になるわけですよ」(小山氏)。社員は発表を繰り返しているうちに、真剣にデータと向き合うことになる。

 データといってもさまざまなものがある。『前期比30パーセントアップの部門利益率』とか『過去10年で最高の売上高』といった数字なら、何時間見ていても楽しい。いかにその成果を出すために社員が頑張ったのか、あらゆる角度から分析できる。グラフや表作りもさくさくと進むだろう。

 しかし、問題はその逆の場合だ。小山氏は次のように語る。

 「データを分析するのは、知りたくない現実に向かい合い、先手を打ってアクションを起こすためです。業績が伸びなくなった途端に数字を見るのが怖くなり、無意識のうちに目を逸らしてしまう。決算の数字が上がって現実を突きつけられたときには、もう手遅れ。後手に回った対応しかできません。それを避けるためには、データを分析して業績につながる先行指標を見極め、継続的にモニタリングすることが大切です。そこで異常値が見つかれば、すぐに具体的なアクションを起こして対応すればいい。BIは、こうした一連の対応ができる環境を整えるための最初の一歩です」

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