ベーマガ抱えたダメっぽい女子高生――でもルーズははいていた有馬あきこのはじめましてインターネット(2/2 ページ)

» 2008年04月04日 08時00分 公開
[有馬あきこ,ITmedia]
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 間もなくNetscape Navigator1.0が登場し、いわゆるホームページが、それまでの全部centerタグで真ん中寄せ、bgも貼れないという簡素なものから、tableタグや、bgイメージなど、装飾が可能なものへと進化していきました(でもまだその程度)。この辺が、「サイトにデザインが必要になりはじめた」時代だと思います。ちなみに当時、Webデザイナーという言葉はありませんでした。

 この時期、大きな企業が先を競ってサイトを立ち上げました。なのでわたしが関わったサイトは、どれも大企業やお国のものばかり。バイトなのに全日空かよ、みたいな。

かなり恵まれた64kの専用通信という環境

 当時、唯一のインターネット専門誌だった「Internet Magazine」には、日本全国のネットワークの状況がかかれたポスターが、毎月付属していました。職場のドアに貼られていたそのポスターが新しいものに変わるたび、毎月どんどん線が増え、「この先どうなるんだろー」と感じていた記憶があります。ちなみに職場は64kの専用通信という環境。当時としてはかなり恵まれたものでした。

 個人プロバイダとしてはベッコアメインターネットなどが強く、のちにテレビCMを打つほど。

 検索エンジンは、AltaVistaなど海外のものを使っていました。それとntt.jpの「日本の新着情報」で、こと足りていたのです。日本の個人でもイエローページや、まぐまぐの大川さんが作っていた、「インターネットどこでもドア」といったのリンク集がありました。

 そう、上記の「.jp」に違和感を持つ方も多いのではと思います。当然、この頃はまだ汎用jpドメインなんて存在しませんでした。でもNTTだけが、なぜか「co.jp」ではなく、「.jp」ドメインを使っていたのです。なんでだろ……。でも、そんな「日本の新着情報」に「サイトができたよ!」と連絡すると掲載してくれて、人が集まる。そんな緩い感じでした。

 確かに、アダルト系や、問題になるようなサイトがなかったわけではないけれど、まだスパムなんて言葉もない、古き良き時代です。

 1996年には、Netscape Navigator2.0がリリースされ、そして同年、諸々の事情からオン・ザ・エッヂを立ち上げる事になります(続く)。

有馬あきこ

聖心女子大学中退。その後、学習院大学も中退。オン・ザ・エッヂを創業後、株式会社クリアキューブ代表取締役。目下、イタチ様との2人暮らしを満喫中。


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