OOo3で導入が予定されている機能は以上に紹介したものがすべてではない。Macユーザーにとっての大きなニュースは、OOo3がXウインドウシステム上ではなくネイティブに実行できるようになることだろう。またMicrosoft Officeの最新版のユーザーとファイルをやり取りする必要のあるユーザーにとっては、新しいOOXML形式のための変換フィルタが利用可能になるのがうれしいかもしれない(ただし単純な文書であればOOo 2.3でもOOXML形式の文書の読み込みはすでに可能ではあった)。
当初OOo3は、オフィスプログラムと一緒に利用可能なOutlookクローンに対して高まりつつある需要に応えるためにMozilla Thunderbirdとバンドルされることになっていた。しかしこれまでのところは、開発版ビルドにそのことを示すような予兆はなかった。またうわさされていたようなPDF文書の編集機能についての予兆も見られなかった。
現在のビルドからOOo3を判断するのはおそらく早計だろう。しかしこれまでのところから判断すると、大規模なインタフェースの再設計や何十という新機能が導入されたOOo2ほどの劇的な変化はOOo3には少ないようだ。けれどもそれはよいことなのかもしれない。インタフェースを新しくするような場合、ことによるとMicrosoft Officeの例のようにツールバーやメニューをリボンに変えてしまって、結果的には評判が悪いということも起こりがちだからだ。
そのほかの機能についてはまだ現在の開発版の後にも最終版までには数多くのビルドがリリースされるはずなので、今の時点でははっきりしたことはいえない。しかし例えこれ以上の新機能は追加されなかったとしても、すでに実装されている機能だけを考えてもOOo3は間違いなくうれしいリリースになりそうだ。
Bruce Byfieldは、Linux.comとIT Manager's Journalに定期的に寄稿するコンピュータジャーナリスト。
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