ベンダー各社は複数のフォームファクターや仕様を試しており、VIAがIntelのAtomに先行して低価格ノートPC市場に参入するにはいい時期だ。
「VIAはこの種のデザイン要件を満たすプロセッサの生産で実績がある」とマカロン氏は言う。「同社のプロセッサは省電力、低コストで、この分野でIntelとVIAは直接のライバルだ」
既にEee PCで注目を集めているAsustek Computerのほか、HPのようなPCベンダーもこの市場に参入しようとしており、VIAとそのプロセッサは、IntelがAtomの生産を増強する間は有力な代替選択肢とみなされるかもしれない(Eee PCとIntelのClassmate PCはまだ低電圧Celeronを使っている)。
HPは後で、AtomでMini-Noteプラットフォームを刷新するかもしれない。
「HPは以前からサプライヤーの選定や、複数の種類のプロセッサを活用することではかなりアグレッシブだった」とInsight 64のアナリスト、ネイサン・ブルックウッド氏は語る。「HPは顧客が選べるようにするだろうし、Atomが発売されたらAtom版のモデルを提供して、おそらくは(VIAとIntelの)両方のモデルを販売し続けるだろう」
Mini-Note PCに採用されたことは、長い目で見るとVIAにとってそれほど大きなプラスにならないかもしれない。
VIAは以前からHPと提携しており、今もシンクライアントPC向けにプロセッサを供給している。ほかのベンダーがこの市場に参入したら――次に低価格PC分野に乗り出す大手ベンダーはDellとみられている――Intelに目を向けるかもしれない。ブルックウッド氏は、Intelのプロセッサの方がクロックスピードが速く、消費電力が2ワット以下なので、Intelにアドバンテージがあると確信しているという。
「IntelがサブノートPC市場でこれまでやってきたのは、プロセッサのクロックスピードを落として消費電力を抑えるというものだった。VIAが提供していたのは、Intelの改変版プロセッサよりも消費電力が少なく、もっとシンプルなプロセッサだった」と同氏は指摘する。「Intelは今、性能を高めるためでなく、消費電力を減らすためにムーアの法則を活用している」
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