ブライアン氏によると、Forefront Stirlingのコンポーネントはすべて共通の基盤の上に構築されている。この基盤はActive Directory、SQL Server、Systems Center Operations Managerで構成され、共通の通知・リポーティング機能を提供するという。
Forrester Researchの上席アナリスト、ナタリー・ランバート氏によると、こういった一元的な監視・リポーティング機能には重要な意味があるという。
「すべてのリポートが1カ所に集約されるので、企業のセキュリティ体制全体を見渡すことができる。“当社の弱点はここにある”と言えるのは、非常に重要なことだ」とランバート氏は語る。
しかしランバート氏によると、異なるセキュリティツールを通じて共通のユーザーインタフェースを利用できるというシンプル性は、多くのIT部門に見られる技術サイロ(互いに孤立した技術)の問題を解消するものではないという。「IT部門では異なるスタッフがこれらのサイロのそれぞれを監視しているのが実情だ」と同氏は語る。
また機能面に関していえば、McAfeeやSymantecといった業界リーダーにMicrosoftはまだ追いついていない、と同氏は指摘する。
「特にクライアントサイドでは、同社は競合各社に機能面で後れを取っている。しかし同社は既に市場シェアを獲得しつつあり、十分に優れた技術をユーザーの手が届く価格で提供しようとしている」(同氏)
MicrosoftがStirlingに搭載したDynamic Responseシステムでは、サードパーティー製品をシステムにプラグインできる。これにより、既存のサードパーティー製品が統合システムと通信することも可能になる。
Microsoftは、Internet Security and Acceleration(ISA)Server 2006の次世代版については詳しく語らなかったが、複数の脅威防護機能、簡素化された管理機能、セキュアな接続機能などを提供するようだ。Windows Server 2008がベースになる。Microsoftでは、この製品の詳細は年内に発表するとしている。
同社によると、統合セキュリティシステムの本格的なパブリックβ版を年内にリリースし、製品版は2009年上半期に提供する予定だという。
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