オジー氏のメッシュマッシュアップ(2/2 ページ)

» 2008年04月21日 17時02分 公開
[Joe Wilcox,eWEEK]
eWEEK
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 「ソーシャルメッシュ、そして共有コンテンツスペース、コンテンツのタグ付けとランキング、パブリックソースの情報の発行と購読、各種の新技術を編み合わせる方法などを軸に発想を転換すれば、ほとんどあらゆる製品が、ソーシャル分野の基本サービスを連携することによって人々の体験の性質を変える可能性を秘めている」

 そしてデバイスメッシュについては、「さまざまなデバイスを結び付けるという意味でWebがハブになり得るというデバイス的観点から見れば、われわれの業界はこれまで、企業が社内の何万台ものコンピュータを管理するのを支援するという形で重要な貢献をしてきた。しかし携帯電話、複数のPC、Media Center、Media Playerなど、ますます多くのデバイスを個人が所有するようになってきたのに伴い、Webコネクションは、これらのデバイスを連携して情報や画像などを同期化するのに非常に便利なハブになってきた」としている。

 これはどういう意味なのだろうか? どうやらコンピューティング用語の2番目の定義が当てはまりそうだ。もしそうだとしたら、オジー氏は、巨大なコンピュータネットワークによって支えられた3次元格子内で人々、デバイス、コンテンツを結び付ける大規模なマッシュアップのことを言っているわけだ。クラウドというのは不適切な比喩だ。たぶん、「空気」の方が適切なのだろうが、それでも不十分だ。

 しかしこのメッシュには、インターネットに普及したのと同じ原則を適用する必要があるだろう。共通のコミュニケーション/同期化プロトコルとハイパーテキスト標準である。オジー氏の言うメッシュは、実はインターネットの自然な進化を意味しているのだ。

 1990年代初頭から半ばにかけては、誰もが「World Wide Web」という表現を使っていたが、その後「Web」という言い方が普通になった。だがWebとは何だろうか? それは、格子、すなわちメッシュである。World Wide Web=「World Wide Mesh」なのである。

 オジー氏のビジョンは実際、Webの進化の自然な延長なのだが、どうもLive Meshとは同じでないようだ。Microsoftは、何であれ自社独自の技術やプロトコルをベースとしていない共通のものを作る仕事をしていないからだ。Live MeshはMicrosoft中心の技術であるため、巨大なメッシュの粗悪なサブセットになるに違いないとわたしは思っている。

 これがわたしの勘違いであればいいのだが。

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