管理職も、やるべきことは基本的に一般社員と同様だが、それに加えて部下の連休前後の行動に気を配っておく必要がある。
例えば、仕事を大量に抱えている部下がノートPCやデータを持ち帰り、連休を利用して片付けようとすることもあるだろう。しかし、持ち出したPCが紛失や盗難に遭えば、業務上の情報が漏えいしかねない。そして、USBメモリなどを利用してデータだけ持ち帰り、自宅PCで作業するというのは、もっとリスクが大きい。小さなUSBメモリは紛失しやすく、見付けにくい。自宅PCも、一般的には強固なセキュリティであるとは言い難い。ウイルスに感染した自宅PCから個人情報が流出したという事件は後を絶たない。
さまざまな可能性を考慮すると、自宅に仕事を持ち帰ることは、セキュリティ上のリスクでもあるのだ。その部下の業務量を調整するなどして、持ち帰らずに済むよう配慮することが望ましいと言える。もちろん、無断で持ち帰るような状況を許すべきではない。
それでもなお、どうしても持ち帰らねばならないというのであれば、きちんとフォローをしておくべきだ。最低でも持ち出すデータが何であるかを確認し、データの暗号化などの対策を可能な限り施し、PCやUSBメモリの紛失・盗難に備えておかねばなるまい。また、できることならば、その社員の仕事ぶりを把握するため、連休中にも連絡を取るなどしておいた方がよいだろう。
それから、緊急時の連絡体制についても連休前に再確認しておくことが望ましい。このご時世、部下のプライバシーに踏み込むことはおすすめできないが、とはいえ逆に、旅行先で事件や事故に巻き込まれたり、あるいは会社でトラブルが発生したりするなどして、連絡を取る必要が生じる可能性もある。部下たちの旅行先の地域や非常時の連絡先など、大まかな情報を得ておくとよいだろう。もちろん、部下たちには自分自身の情報を伝えておくことも忘れずに。
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