モラルハザードと日本の行方! ネット規制で裏サイト問題は解決できるのか?オルタナブログ通信(2/2 ページ)

» 2008年05月02日 19時55分 公開
[森川拓男,ITmedia]
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マイクロソフトの逆襲

 IT業界の巨人マイクロソフトも、うかうかしていられない。Windowsの最新版であるVistaが、思ったほど普及していないのだ。そのことを受けてか、早くも次期Windowsの話題が出ているくらいだ。

 しかし、マイクロソフトにも注目するべきところはあるようだ。加藤和幸氏「てくてくテクネコ」マイクロソフトのAlbanyに注目で紹介されたサービスなどがそれだ。今後どうなっていくのか、気になるところだ。

 また、同じくマイクロソフトネタでは工藤拓也氏「一人シリコンバレー男」知ってるか?マイクロソフトは自由な企業だ、386時代からそうかわらないが面白かった。ぜひ、動画も合わせて見てほしい。

経産省のロードマップにバーチャルアイドル?

 IT、ITと政治家や官僚が叫んでも、どうもいまいちピンとこない人が多いと思う。筆者もそのひとりだったが、最近は少し風向きが変わってきたようだ。

 興味深かったのは、吉川日出行氏「ナレッジ!?情報共有・・・永遠の課題への挑戦」経産省がバーチャルアイドルのロードマップを発表してたw! という投稿だ。いったいどういう人がかかわっているのだろうか。妙に親近感を覚えてしまったのは筆者だけではないだろう。世代交代が進む中で改革されていけば、官庁もよい方に進むのかもしれないなと、少しだけ安堵した。バーチャルアイドルが一般化するかどうかは別として。

 最近問題になっているものに、後期高齢者医療制度がある。佐々木康彦氏「平凡でもフルーツでもなく、、、」後期高齢者医療被保険者証を見せてもらったでは、後期高齢者医療被保険者証が紹介されている。筆者のところに届けられた国民健康保険証と同じカード型だ。カードにするのはいいが、事前に告知がなかったり、いまだに送られていない人もいるという。そもそもの説明も分かりづらい。いったい誰のための制度なのか。「過ちを改めるに、はばかることなかれ」という言葉もあるし、そもそもが強行採決の末に決められた法律だ。再考してほしいと願うのは、筆者だけだろうか。

学校裏サイトとネット規制問題

 先日、「学校裏サイト」についての調査結果が報道された(関連記事)。確かに、喧伝される「裏サイト」については、筆者も懸念を持っている。しかし、小林啓倫氏「シロクマ日報」学校裏サイトは「深刻な状況」なのか? で投稿されたの内容と同じ気持ちがないわけでもない。

 逆に林雅之氏「『ビジネス2.0』の視点」学校裏サイトの影響は? では、「やはり深刻である」ということからその対策について考察している。

 裏サイトが深刻な点は、急速に増殖する可能性がある、ということだろう。それに対応するためにケータイ各社がフィルタリングなどを始めているが、それによって本来閲覧できるべきサイトまで見られなくなってしまうなどの不具合も起きている。

 しかし裏サイトの対策で本当に必要なのは、規制するだけでなく、教育することではないだろうか。日本人の全体的なモラル破戒が進んでいる今、子供のうちにしっかりとした教育をしていかなければ、わが国の将来は暗いものになってしまう。

 かといって、ネットの規制を強化するだけではいけない。何をしてよくて、何をしてはいけないのか。自分で考え、行動させることが必要なのだ。押さえつけるだけでは、冒頭で述べた暴力と何ら変わらない。

 折田明子氏「Empowerment blog」青少年ネット規制法に反対する声明文、渡辺俊雄氏「jargonaut」青少年ネット規制法で紹介されるような法律ができてしまえば、確かに子供たちは有害情報から守られるかもしれない。しかし、何も教育をされず、免疫もなかった子供たちが、大人になって情報洪水に投げ込まれたらどうなってしまうのか。折田氏、渡辺氏も述べているが、自分で考える力を付けさせることが急務なのだ。決して、押さえつけることではない。

ブックオフとJASRAC、2つの著作権問題

 ここで、栗原潔氏「栗原潔のテクノロジー時評Ver2」の著作権に関する話題の中から、2つほど取り上げたい。

 1つは、ランキング1位にも入ったブックオフ問題にはどう対応すべきなのか? だ。これは単純な問題ではない。ブックオフ側、著作権者側の双方に思惑があるし、販売形態など一律でくくれないことなのだ。コメントで寄せられた話題にも注目したい。問題があるのはどこなのかという点だ。

 そしてもう1つは、【速報】公取委がJASRACに立ち入り検査JASRACへの公取委立ち入りはニコニコ動画にどのような影響を与えるか? で取り上げられたJASRAC問題。今後に注視したいと思う。

 この2つの話題は、一見違うことのようだが根っこは同じである。作者(著作権者)がいて、中間業者(JASRAC、出版社など)がいる。そして受け手のユーザー(読者)がいるのだ。そこにブックオフなどの新古書店が入ることで、どうなっていくのかという問題であるが、それぞれの立場が似ているようで異なるので、そう簡単ではないはずなのだ。今後、注視していきたい。

 最後に、このほかに気になった記事を3つほど紹介したい。

 佐々木康彦氏「平凡でもフルーツでもなく、、、」モロボシ・ダンとアンヌ隊員が結婚していた! には筆者も驚いた。筆者の記憶が確かならば、特番で放送されたドラマでは、アンヌはダンという名の子供がいたことがあったのだが、それらはパラレルワールドということで片付けられたのだろうか。

 川上暁生氏「ITコンシェルジュの Try ! & Error ?」こっぱずかしくなったには筆者も同感。読者も、同じような思いを抱えているのではないだろうか。

 祐川京子氏「祐川京子のブログ」親知らずを無事に抜歯しました。は、うらやましい限りだった。数年前に虫歯になった親知らずを抜歯した際、近所の歯科医を選んだこともあってか、いろいろ大変だったことがあったからだ。近場なので対処はしやすかったのだが。やはり、専門の名医にやってもらうほうがいいのだなと、感じた投稿だった。

 以上、4月17日から4月23日にかけてオルタナティブ・ブログに投稿された中から、筆者の視点でキーワードを設けて、ピックアップさせていただいた。

 今回は投稿数が増えたこともあって、ごくわずかしか取り上げることができなかったのが残念だ。ほかにも数多くの興味深い投稿があった。「オルタナブログ通信」からオルタナティブ・ブログに興味を持っていただけたならば、ぜひ、ほかの投稿にも目を通してほしいと思う。

 まずは、「最新の投稿」から最新100件の投稿をチェックしてみるとよい。もちろん、フィード配信もされているので、リーダーなどを利用すれば、楽に購読できるはずだ。人から読んでみたい、という場合は「ブロガー一覧」や、「新規参加ブロガー」をチェックしてみるのもよい。また、「ブロガー・カテゴリー」をチェックすれば、記事に付けられたカテゴリから、該当の投稿のみを抽出することができるので便利だ。お気に入りブロガーが見つかったら、ぜひ、そのブログを直接チェックするようにしたらよい。各ブログごとにRSS、ATOMフィード配信も行われている。

 ITの今を知る新たな発見が、「オルタナティブ・ブログ」から見つかることは間違いない。

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