RedMonkのアナリスト、マイケル・コート氏は「これはSunだけでなく、Microsoftのような企業にとっても難事業だ。Sunがすべて自力で推進するのではなく、Adobeのデザインツールチェーンと連携するというのは、わたしにとってうれしい驚きだ。それよりも、これが開発者/デザイナーツールチェーンの拡張に向けたSunの総合的な計画を示すものであると期待している。すなわち、何から何まで自前で構築するよりも、どこからでも優れたものを集めて組み合わせるということだ」と話す。
IDCのアナリスト、アル・ヒルワ氏は「新しいデバイス向けの共通の開発プラットフォームをめぐる大きな戦いが始まろうとしている」と付け加える。
「この戦いが決着するには長い時間がかかるだろうが、勝者が得るものは大きい。ディスプレイを搭載したデバイスはすべて、何らかの実行環境を備えることになるからだ。こういったデバイスの数は何百億台にも達するだろう(地球上のすべての人々が1人に付き数台のデバイスを保有するようになる)。将来のすべての環境において、リッチコンテンツをうまく扱えることが重要な競争力になる。Sunはこの部分でMicrosoftとAdobeに後れを取った。そしてモバイル分野では、Apple、Google、Nokiaといった多数の強力なプレーヤーが存在する。JavaFXの発表でSunはこの競争に名乗りを上げた。この技術で彼らは競争に参加するわけだが、まだ追いつけるような状況ではない」
一方、ブルーイン氏によると、Project HydrazineはGoogle App EngineやAmazon EC2などのクラウドをサポートするだけでなく、eBayやPayPalといったベンダーのサービスもサポートするという。
「必要なピースがそろいつつあり、ストレージコンポーネントが最初に登場する可能性が高い」とブルーイン氏は話す。「各ピースが順次投入され、来年の今ごろのJavaOneでは多くのコンポーネントがそろっているだろう」
Sunは、JavaFX SDK(ソフトウェア開発キット)の早期アクセス版を7月にリリースする予定だ。
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