Web Consoleで行うリモート操作でのサーバ管理Leverage OSS(1/2 ページ)

リモートサーバの管理を任されている方は、Webブラウザで利用可能なようにAJAXベースで作られた新世代のソリューションを試してみるのはどうだろうか。単純な作業やファイル管理程度の仕事をするのであれば、Web Consoleを試してみる価値は十二分にある。

» 2008年05月13日 12時00分 公開
[Federico-Kereki,Open Tech Press]
SourceForge.JP Magazine

 リモートサーバの管理をしなければならないが、Webminのような高機能で取り扱いの難しいアプリケーションをインストールするまでもないという場合は、簡単な設定と操作が特徴のWeb Consoleを試してみてもいいだろう。これはWebブラウザで利用可能なようにAJAXベースで作られた新世代のソリューションである。

Web Console Web Console

 Web ConsoleはGPLライセンスの適用下で公開されており、リモートサーバのシェルにアクセスして任意のコマンドを実行可能にするツールとして作られてはいるが、当然ながら実行できるコマンドに関しては各ユーザーが持つ権限内という制限が付随する。ここでのWebインタフェースを介したサーバ操作としては、ファイルのアップロードとダウンロード、格納されているファイルの編集、ファイルやデータベースのバックアップとリストアなども行えるようになっている。つまりこのツールが手元にあれば、アクセス先のサーバを直接操作する場合とほとんど同じ作業をリモートから実行できるようになるのだ。そのほかの特徴としては、簡単化されたインストレーションプロセス(rootパーミッションすらも不要)、HTTPSを用いたセキュアな接続、AJAXテクノロジーの採用による高速リフレッシュ、実際のコンソール操作を可能な限り忠実に再現したユーザーエクスペリエンスを挙げることができる。

 Web Consoleの最新バージョンは0.2.5 betaで、betaと表記されているものの必要な機能はすべて使えるようになっている。Perlで記述されたコードは圧縮された形態で提供されているため、スタートアップ時の手間が省けてパフォーマンス的にも優れている半面、具体的なコードの内容を読み取るのは困難になっている。最も必要であればSubversionの開発リポジトリを探すことで、通常形態のソースコードを入手できるはずだ。

インストールの手順

 ここでのインストール手順では、コマンドラインでの簡単なセットアップを幾つか行った後にWeb画面でのセットアップを行う。そのための準備としては最新バージョンをダウンロードしておき、その後後記の手順にて専用ディレクトリに展開をする。

# md webconsole

# cd webconsole

# unzip ../web-console_v0.2.5_beta.zip

Archive: ../web-console_v0.2.5_beta.zip

 inflating: changelog.txt

 inflating: readme.txt

 inflating: wc.pl

 inflating: web-console_shell.hta


 Web Consoleの本体は、wc.plという単一ファイル形態のアプリケーションにまとめられている。まずはroot権限を取得した上でWebサーバにソフトウェア格納用のディレクトリを作成する。作成先は、openSUSEであれば/srv/www/htdocsとし、そのほかのディストリビューションでは/var/www/htmlとしておけばいいはずだ。このディレクトリのアクセス設定は755として、その中にwc.plを移動しておく。なお、Web サーバが特定のユーザー権限で動作するようにセットアップされている場合は、ディレクトリ所有者の変更が必要となるかもしれない。Apacheを使用する場合は、/etc/apache2/uid.confというファイルを参照することで必要なユーザーおよびグループを確認できるはずだ。

# su

# mkdir /srv/www/htdocs/webconsole

# mv wc.pl /srv/www/htdocs/webconsole

# chmod 755 /srv/www/htdocs/webconsole

# chown -R wwwrun.www /srv/www/htdocs/webconsole


 次の手順として、Webサーバでのスクリプト実行をmod_perlではなくCommon Gateway Interface(CGI)で処理させるように設定をする。後記のコードを記述したファイルを/etc/apache2/conf.d /webconsole.confとして作成してから/etc/init.d/apache2 reloadを実行しておけば、Apacheはユーザーが変更した設定を使用するはずだ。

AddHandler cgi-script .cgi .pl

<Directory /srv/www/htdocs/webconsole/>

        AllowOverride All

        Options +FollowSymLinks +ExecCGI

</Directory>


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