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» 2008年06月04日 17時35分 UPDATE

Informatica World 2008 Report:データ Matters――情報経済における価値 (1/3)

データ統合ソフトウェア大手の米Informaticaは10回目の年次カンファレンス「Informatica World 2008」を米ラスベガスで開催している。ビジネスのグローバル化に伴うデータの分散により、データ統合への需要がさらに高まると強調している。

[怒賀新也,ITmedia]

 データ統合ソフトウェア大手の米Informaticaは6月3日から3日間、10回目の年次カンファレンス「Informatica World 2008」を米ラスベガスのヒルトンホテルで開催している。基調講演では、情報が経済の中心になっている「情報経済」の中で、企業が持つさまざまなデータを統合して利用することの重要性について、ユーザー事例を交えて強調した。データ統合基盤「PowerCenter」の最新版を含む「Informatica8.6」についても紹介している。

 PowerCenterは、データベースやデータウェアハウスなど複数のデータソースから吸い上げたデータについて、形式の違いなどを吸収する機能を提供する基盤ソフトウェア。格納されている場所が違ってもあらゆるデータを一元的に管理することで、情報活用を図ることができる。

informatica.jpg ユーザーやパートナー企業を中心に世界中から1200名に上る参加者を集めた

 基調講演に立ったソヘイブ・アバシCEOは「IT doesn't matter(ITは役にたたない)という人はいても、多くの人がData matters(データは重要)と考えている」と話す。PricewaterhouseCooper's向けに実施した複数国のエグゼクティブへの聞き込み調査で、「データを最も価値のある資産」と答えた人は71%に上ったという。一方で「データを価値ある資産に換えられている」という企業は43%にとどまった。

 71%と43%の間には、データの整合性、マッピング、接続性、時間軸、保護、正確性といった課題が含まれているとアバシ氏は指摘した。

abshi.jpg 「さまざまなソフトウェアのデータを統合する上でベンダーとしての中立性を維持しているのは強み」と話すソヘイブ・アバシCEO

 ビジネスのグローバル化も無関係ではない。「いまや世界には280エクサバイトもの情報がある」(アバシ氏)。競争を勝ち抜く企業は、世界中に散らばった情報を上手に統合していく必要があるという。

 「McDonald'sは収益の65%を米国以外から得ている。世界中の人々がチーズバーガーを食べているわけだ。現在世界のトップ20の企業に中国企業が8つ入っている。米国企業は7つだ。1999年に中国企業はゼロだった。この時14の米国企業が名を連ねていた」(同氏)。米国企業は中国など新興の経済勢力との競争に備え、データ基盤を整備しなくてはならないと指摘した。

 クリス・ボーマン上級副社長は「Audi、Toyota、Honda、Vodafone、Sprintなど世界的な企業の多くをInformaticaが支えている」と話す。ドイツ証券取引所などの金融機関も同社のソフトウェアを活用しているという。

 ボーマン氏は「英Virgin Mediaはデータ統合にPowerCenterを利用し、2009年までに15億ユーロの価値を生み出す見込みだ」と意気込んで話す。

 Virginは、顧客やサービスについての詳細な情報を、主要な社員やチーム間でリアルタイムに交換できる環境の構築を目指した。PowerCenterの導入により、コールセンターのエージェント向けの複数の顧客管理システムを、単一の環境で利用できるようにした。

 結果として、Virginの顧客向けにコールセンター上で提供するサービスの質を改善できたという。今後は顧客向けマーケティング活動を円滑化するために、リアルタイムの支援体制を構築するための投資をする考えだ。

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