Red Hatの元幹部がEnterpriseDBのトップにPostgreSQLのさらなる普及へ

エド・ボヤジャン氏は6月9日付でEnterpriseDBのCEOに就任する。

» 2008年06月05日 18時49分 公開
[Brian Prince,eWEEK]
eWEEK

 データベースプロバイダーのEnterpriseDBは、Red Hat元幹部のエド・ボヤジャン氏を社長兼CEOに指名した。

 ボヤジャン氏は6月9日付でアンディ・アスターCEOの後任に就く。アスター氏はビジネス開発担当執行副社長として同社にとどまる。ボヤジャン氏は45歳で、この6年間はRed Hatに在籍し、最近まで北米地域の販売担当副社長兼ゼネラルマネジャーを務めた。EnterpriseDBは先ごろ、新しい「Postgres Plus」製品シリーズを発表しており、ボヤジャン氏のCEO就任はその約2カ月後となる。

 「先のPostgres Plus戦略の発表は当社にとって非常に重要な発表だ。わたしの優先課題は、エンタープライズ的視点に立って開発者がこの製品に対応しやすくすし、引き続き同戦略を遂行することである。われわれを支えるオープンソース基盤は当社の成功に不可欠な条件であるため、今後もPostgresコミュニティーと積極的にかかわっていくつもりだ」とボヤジャン氏は語った。

 EnterpriseDBは既に、ベンチャーキャピタル企業およびIBMなどを含むグループから1000万ドルの資金調達に成功している。同社では、販売およびオープンソース分野でのボヤジャン氏の経験が同社のさらなる前進につながるものと期待している。

 EnterpriseDBの現在の立場を6年前のRed Hatに例えるボヤジャン氏は「企業でのオープンソースデータベースの普及が新たな段階を迎えた」と語る。

 普及という点でいえば、依然としてMySQLが最も人気の高いオープンソースデータベースであり、その後に続くのがPostgreSQLである。EnterpriseDBは創業以来、PostgreSQLのサポート/サービスのグローバルプロバイダーとして自社を位置付け、このオープンソースデータベースの上にOracle互換機能を開発してきた。

 「当社のフォーカスは今後も、開発者がPostgre固有のメリット利用し、われわれがPostgres Plus製品ファミリーで提供するメリットを利用していくのを支援することだと考えている」とボヤジャン氏は語る。

 Red Hatでは、ボヤジャン氏は北米における同社のすべての商用部門・チャネルを通じて販売とフィールドマーケティング業務を統括した。Red Hatの北米担当副社長兼ゼネラルマネジャーになる前は、同社のワールドワイドOEMおよび北米チャネルを担当する副社長を務め、IBM、Hewlett-Packard、Dellなどの企業とのパートナーシップを確立した。Red Hat Enterprise Linux製品の発表当時も北米地域の販売担当副社長を務めていた。

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