ブラフィング戦略は嫌われる――セルフコーチングでスッキリ職場活性化術講座(1/4 ページ)

上司とて人の子、自信が持てない、自分のメッセージが明確にならないという時もある。そこで陥りやすいのが部下に無理難題を押しつけ、その反応を見ながら落としどころを探るというブラフィング戦略。ただしこれ、確実に嫌われます。倒錯した方法を操る前に、セルフコーチングでまずスッキリしよう。

» 2008年06月06日 10時02分 公開
[徳岡晃一郎,ITmedia]

不確実性の時代に100%の自信は持てない

 前回はコミュニケーションを一般的な相互理解ということではなく、一歩進めて、「自分の言いたいことを相手に分かってもらい、相手にそのとおりに動いてもらうこと」だという形で定義してみました。そして、その際に重要なことが、「要は自分は何をしたいのか」というコンテンツなのです。

 何をしたいのか、真に自分の思いが強くなければ、相手を動かすことはできません。聞く側の立場に立ってみればこのことは明らかです。なんとなく自信なさげでしどろもどろ。何か質問してもはっきりした答えが返ってこない。具体的なゴールやそこにいたる道程も一般論でしかない。こんな上司に出会った経験はないでしょうか。そんな場合には、その上司の言うことをやる気にはなりません。自分自身も果たしてどうなのか、と問われると複雑です。それゆえ、常に自信を持って事に当たっている諸先輩を見ると、すごいなぁと感じてしまいます。自分もそうしなければと思います。

 でも、事はそれほど単純ではありません。私たちは不確実性の時代に生きていますし、多種多様な失敗や成功の入り混じった経験をしているので、実は自分がしたいことに対して、真に100%の自信を持っている場合ばかりではないからです。

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