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» 2008年06月17日 00時57分 UPDATE

計る測る量るスペック調査隊:UTPケーブルの限界に挑戦せよ (1/3)

普段何気なく使っているLANケーブル。使用するケーブルの規格や長さ、端子の配線などについて、さまざまな制限が規定されているが、そもそも規定外の使い方をするとどういった問題が発生するのかご存じだろうか。実験で明らかにした。

[ITmedia]

 「LANケーブルの仕組みを理解して自作せよ」で述べたとおり、10/100/1000BASE-Tでは使用するケーブルの規格や長さ、端子の配線などについて、さまざまな制限が規定されている。では、誤って規定外のネットワークを構成してしまった場合、どのような現象が起こってしまうのだろうか? 実験で明らかにしてみよう。

実験1「より対線のペアを間違えたら?」

 UTPケーブルでは信号線のペアをより合わせることでノイズの影響を抑えている。それでは、ペアをより合わせないとどのようになるのだろうか? そこで、わざと信号線のペアがより合わないようにコネクタを配線したケーブルを作成し、このケーブルを用いてPCを接続してみよう。

テスト環境

スプリットペア配線 スプリットペア配線

 今回の実験では、一般的なカテゴリ5EのUTPケーブルとRJ-45コネクタを使用し、10メートルのケーブルを作成した。ケーブルとコネクタは右図のように4番端子と6番端子を入れ替え、3-6番ペアがスプリットペアとなるように配線する。このケーブルを使用して2台のPCを直結し、通信ができた場合は実行例1のようにFTPコマンドを使用して簡易的にその通信速度を測定する。この例では1Gバイトのデータを送信し*、かかった時間から通信速度を求めている。なお、使用したPCのスペックは表1のとおりだ。

$ ftp

ftp> open 1723.16.140.68

ftp: 1723.16.140.68: Unknown host

ftp> open 172.16.140.68

Connected to 172.16.140.68.

220 (vsFTPd 2.0.3)

Name (172.16.140.68:hiromicm): osm

331 Please specify the password.

Password:

230 Login successful.

Remote system type is UNIX.

Using binary mode to transfer files.

ftp> put "|dd if=/dev/zero bs=1MB count=1000" /dev/null

local: |dd if=/dev/zero bs=1MB count=1000 remote: /dev/null

200 PORT command successful. Consider using PASV.

150 Ok to send data.

1000+0 records in

1000+0 records out

1000000000 bytes transferred in 85.079420 seconds (11753724 bytes/sec)

226 File receive OK.

1000000000 bytes sent in 85.08 secs (11478.5 kB/s)

ftp> bye

221 Goodbye.


マシン名 debtest1 debtest2
CPU Athlon 64 3200+/2GHz Pentium D 820/2.8GHz
メモリ 896Mバイト
ネットワークインタフェース Realtek RTL8169(オンボード) Intel 82573(オンボード)
OS環境 Debian GNU/Linux 3.1r1
表1 テストに使用したPCのスペック

実験結果

 実験結果を表にしたものが表2だ。スプリットペア配線のケーブルではNIC側が1000BASE-Tの接続を認識できず、通信は行えなかった。一方で、100BASE-TXで接続した場合は正しい配線のケーブルを使用した場合と同様の速度で通信が行えている。

 また、CableIQを使用したテストでは、スプリットペア配線のケーブルは10/100/1000BASE-Tのすべてがエラーとなった。エラーの現象としては3-6、4-5の信号線ペア間でクロストークなどが発生していた。このことから、カテゴリ5Eのケーブルでも、スプリットペアが発生していると1000BASE-Tでは通信できないことが分かる。

tnhfig2.jpg 表2 スプリットペア配線テスト結果

このページで出てきた専門用語

この例では1Gバイトのデータを送信し

HDDへのアクセスによる影響を抑えるため、送信元ファイルに/dev/zero、送信先ファイルに/dev/nullを指定している。


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