日本オラクル、PLMの最新版を提供ERPとプロセス統合

日本オラクルはOracleのPLMアプリケーションの最新版を同日から提供すると発表した。

» 2008年06月19日 14時05分 公開
[ITmedia]

 日本オラクルは6月19日、OracleのPLM(製品ライフサイクル管理)アプリケーションの最新版を同日から提供すると発表した。新機能として、ERPとSOA(サービス指向アーキテクチャ)によるプロセス連携を実装し、設計情報の可視化を実現した。

 新製品は「Agile PLM 9.2.2.4」。E-Business SuiteやJD Edwards EnterpriseOneなどのOracle ApplicationsとSOAによる生産管理プロセスの連携を実現した。連携のため、アプリケーション統合基盤「アプリケーション統合アーキテクチャ」 (AIA)と「プロセス統合パック」と呼ぶソフトウェアパッケージを提供する。

 なお、プロセス統合パックはアプリケーション統合アーキテクチャの要素で、異なるOracle Applications間をSOAでプロセス連携するもの。業務に必要な項目名、属性、関係、制約条件、拡張項目などが事前に定義されているため、SOAによるアプリケーション統合に掛かる時間とコストを減らせるという。

 もう1つの強化ポイントは設計情報の可視化。データ転送およびレポーティング機能を活用し、Agile PLMの製品開発プロセスの情報を即時にダッシュボードとして可視化できる。製品開発プロセスにおける製品部門ごとのコスト情報を一画面で閲覧でき、開発部門責任者、製品担当者や経営者層の意思決定に役立てることを可能にした。

 対応サーバはWindows Server 2003 R2(64 bit) 。価格は「Agile Engineering Collaboration」が20ユーザーで1836万円(税込み)から 。Agile PLMは2007年5月買収したPLMソフトウェア専業の米Agile Softwareの製品をベースにしている。開発プロセス管理、関連部門のコラボレーション、統合BOM(部品表)管理を行うアプリケーション製品。

 最近になり規制の対応などのため、製品開発情報の厳正な管理が求められており、ハイテク、食品、自動車部品、機械やヘルスケアなどの業界からPLMアプリケーションへのニーズが拡大しているという。

 PLMは、製品の企画の開始から市場を退出するまでの製品ライフサイクルを一元管理する経営手法を指す。製品の企画、設計、生産、販売、保守までの全工程における製品関連情報を包括的に一元管理する。PLMアプリケーションは、製品の開発期間の短縮、収益向上、環境規制対応のための全社的な情報基盤として機能する。

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