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» 2008年06月19日 14時34分 UPDATE

MicrosoftはYahoo!へ戻ってくる?

FacebookでもAOLでもAsk.comでもなく、MicrosoftはYahoo!買収へと戻ってくるかもしれないとアナリストらは主張している。

[Clint Boulton,eWEEK]
eWEEK

 米Googleと米Yahoo!が先週、検索広告提携を結んだとき、マスコミはこの提携が両社にもたらす効果に関する見解を示した。

 そこに一切の謎はない。両社は、Yahoo!が自社の検索結果と一緒にGoogleの広告を表示したときに収益を得る。

 だが真の謎は、米Microsoftはどうするのかというところにある。わたしはGoogle Watchで、MicrosoftはFacebookやAOLなど多数の企業をターゲットにするかもしれないと推測した。All Things Digitalのカーラ・スウィッシャー氏は同様の理論を主張しているが、MicrosoftはYahoo!獲得へと戻ってくるかもしれないと付け加えている。

 わたしにはその考えは浮かばなかった。Googleを受け入れることでYahoo!の血が濁るように思えたからだ。ポイズンピル(毒薬)としてGoogleが混ざったYahoo!を、Microsoftが買いたいと思うわけがない。Yahoo!を買収すれば、Googlehooの提携によってGoogleがもうけることになるのではないだろうか?

 IDCのカルステン・ウェイド氏は、わたしの考えを幾らか明確にしてくれた。同氏は、MicrosoftはYahoo!獲得へ戻ってくるかもしれないと指摘している。

 「Microsoft-Yahoo!の物語は必ずしも終わったとは言えない」と同氏はわたしに語った。「Microsoftは、Yahoo!を丸ごと買収する気はないと言ったが、その可能性はまだあると思う」

 わたしはウェイド氏に、MicrosoftにGooglehooの提携を壊すだけの力があるだろうかと尋ねた。提携は排他的なものではなく、Yahoo!は自社サイトに表示する広告の量を選べるため、Microsoftが提携を妨害することはないと同氏は語った。実際、この提携の強さは卵の殻程度だという。

 このため、MicrosoftとYahoo!が取引に至った場合、MicrosoftはYahoo!にGoogle広告の販売をやめさせる可能性が高いと同氏は語る。米証券取引委員会(SEC)に提出された文書によると、そのような場合、Yahoo!はGoogleに2億5000万ドルを支払わなければならない。

 厳密には、この条件を発生させるには、MicrosoftがYahoo!株の35%を取得すればいい。だがMicrosoftの取得分が15〜35%の場合、GoogleはYahoo!との提携を打ち切ることができるが、2億5000万ドルは手に入れられない。この提携がYahoo!を危険な立場に立たせることは明白だ。

 「これは前よりももっと株主を失望させるだけだ。株主らはYahoo!にMicrosoftへ身売りするようさらなる圧力をかけるだろう」とウェイド氏は語った。「問題は、Microsoftが今も本当にYahoo!を買収したいのかだ。それは分からない」

 Yahoo!は8月1日に年次株主総会を開き、その際に株主は取締役を追放して新しい役員――もしかしたらカール・アイカーン氏が厳選した候補かもしれない――を選出できる。

 ではここであえて、MicrosoftがYahoo!へ戻ってくるとウェイド氏が信じていないとしよう。Microsoftはどうするだろうか。はっきり言うと、何を買収するだろうか? FacebookでもAOLでもAsk.comでもないと同氏は話す。

 同氏は、AOLがターゲットとなる可能性は低いと言う。Microsoftは主要な広告フォーマットとして検索に注力しており、AOLはこの市場では約3%しかシェアがないからだ。さらに、AOLはまだ立て直しを図っているところだ。

 「検索はオンラインビデオに幾らかシェアを奪われるだろうが、今後5年はナンバーワンのフォーマットとなる」と同氏は語った。「オンライン広告で成功したいなら、検索で成功する必要がある。AOLを買収してもその役には立たない」

 ウェイド氏は、IACのバリー・ディラー氏はAsk.comをMicrosoftに売却しないだろうと言う。Askは唯一のもうかる事業だからだという。Facebookに関して、同氏はもっと恐ろしいことを考えている。同氏によれば、ソーシャルツールが例外ではなく標準になる一方で、ソーシャルネットワークは今後、ユーザーがとどまり、広告を見てクリックする場所ではなくなるだろう。

 「人気とユーザーの滞在時間という点で、ソーシャルネットワークは既にけん引力を失いつつある」と同氏。「ユーザーには既に疲れが見られ、Facebookが自身を改革してもっとポータル的にならなければ、買収してもMicrosoftの役には立たないと思う」

 聞いての通りだ。わたしはそれでもMicrosoftがYahoo!にはもう構わないと考えたい。この話にはもう飽き飽きだ。Googleとの提携は成立したのだ。Microsoftはそろそろ、もっともうかりそうなところへ行って、Facebookのような新進気鋭の会社を買収するべきだ。

 Microsoftは既にその方向へ進んでいるのかもしれない。同社は17日夜、テレビCM配信ソフトを開発しているNavic Networksを買収した。Navicのソフトは、データを使って双方向テレビメディアへのターゲット型広告の配信を強化するキャンペーン管理ツールを特徴とする。

 もちろんGoogleは既にテレビCMを有している。5月に始めたばかりだが。おそらくMicrosoftはYahoo!から離れたのだろうし、Navicは実りある長期的な買収戦略の始まりなのだろう。

関連キーワード

Microsoft| Yahoo! | Google | AOL | Facebook | 検索 | Ask.com | ネット広告


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