それを実現させるためにPRやら営業やら、(生まれて初めての営業先がアニメイトだった)立ち上げイベントの仕込みやらをして、こんなゲームが生まれたのです。(当時ITmediaでも紹介された。)
電話の時だけしゃべるんじゃおかしいだろうと、ゲームはフルボイス化。それに、いつもユーザー側から電話するだけじゃ面白くないということで、あらかじめ登録しておいたユーザーの誕生日や恋愛度のパラメータなど、一定の条件を満たしたら、キャラクターから電話がかかってくるように作り込みました。それはリカちゃん電話のようにワンパターンな一方通行の会話ではなく、キャラクターからの「忙しい時に電話して迷惑だった?」という問いかけに対し「迷惑」と答えれば「ごめん……」とキャラは電話を切り、「うれしい」などのキーワードを識別すれば会話が進むといったもの。
この仕組みによって、電話というギミックで2次元と3次元の中間を切り出すことができたかな? と感じています。近いようで離れていた、電話とWebの組み合わせというわけ。最終的にはTVアニメ化もされました。
まあ、わたし的には、キャラクターへの配役を通じて置鮎龍太郎さん(地獄先生ぬ〜べ〜や、ガンダムSEEDでのアンドリュー・バルトフェルド役)や、わたしのアイドル、ラルさま(ザクとは違うのだよ、ザクとは!)役の広瀬正志さん、そしてタッチの新田や美味しんぼの山岡士郎役の井上和彦さんなど、 有名声優の方々とお会いできたことがうれしかったりします。
……脱線はここまでにして、要はアイデアって結局パーツ、パーツで覚えていたコトの組み合わせだということ。しかも、「はやらないよな……」とか自分でも電話とWebは近くて遠いな、と思っていたのに、組み合わせるだけで、新しいものになる。コンテンツの作り方って、そういったところが基本になっていると思います。
自分の話ばかりになってしまいましたが、最後に元ネタをばらすと、これは「アイデアのつくり方」(ジェームス・ W・ヤング/阪急コミュニケーションズ)という本で紹介されている手法です。ヤング自身が書いたパートは70Pにも満たないの(あとは解説)ですが、非常におススメ。
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