Microsoftの次なるリーダーは誰だバルマー氏の後任もいない(3/4 ページ)

» 2008年06月26日 09時34分 公開
[Joe Wilcox,eWEEK]
eWEEK

 アナリスト企業EndPoint Technologiesのロジャー・ケイ社長も、同じ気持ちのようだ。「マグリア氏とはこれまで何時間も一緒に過ごしてきたが、(同氏のサーバおよびツール部門は)Microsoftで最も機能している部署だと考えている。130億ドルの総収入のうち、40億ドルを稼いでいるのが同部門だ。激しい競争の中、顧客や社会にも機敏に応対している。部下の意欲を刺激し、顧客に対する信頼を引き出す同氏の手腕も評価できる。マグリア氏はゲイツ氏が社を離れたあとも、なすべきことをなし続けるだろう。(サーバおよびツール部門は)独立企業として分離しているといってもいいくらいだが、一部の技術はほかの部署と共有している」(ケイ氏)

 そのほか、WindowsおよびWindows Live担当上級副社長のスティーブン・シノフスキー氏も、前途有望な技術系リーダーの1人だ。ケイ氏はシノフスキー氏を「新たな世代」と呼んでいる。「巨大で硬直した組織の中で、Officeのビジネスマネジメントを成功させたシノフスキー氏は、会社を新時代へ導くことのできる管理職の代表格だ。彼はいずれ、さらに重要なポジションに就くだろう」(ケイ氏)

 一方、「シノフスキー氏は、事業を再び活性化させるためにWindows分野へ移ってきた」と、Forresterのコプロウィッツ氏は説明している。

 さらにコプロウィッツ氏は、オジー氏は技術系リーダーの筆頭株であり、ゲイツ氏と同様ビジョンを持っていると話し、Microsoftの最高ソフトウェアアーキテクトである同氏を「すぐれた技術的洞察力を備えた人物」と評した。しかし、「オジー氏は数年後も部外者扱いされたままかもしれない。ゲイツ氏の腹心だったのに、そのゲイツ氏がいなくなってしまったとしたら……」と、コプロウィッツ氏は懸念を口にした。

 最後まで言葉は続けなかったが、同氏が言外に含ませたものの意味は極めて大きい。

 GoogleなどのWeb 2.0プラットフォーム企業と張り合っていきたいのなら、Microsoftは技術的なリーダーシップを刷新する必要があると、アナリストらも同意している。Microsoftの営業系リーダーたちは、そうした力を持っていることをまだ証明できていないのだ。

 例えば、バルマー氏もジョンソン氏もYahoo買収の青写真を描くのに加わったが、これが散々な結果に終わったのは記憶に新しい。MicrosoftはYahooを手に入れ、検索市場のシェアを押し上げる代わりに、強引な交渉を押しつけたせいで、GoogleとYahooの検索および広告提携の締結を許してしまった。

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