つい先日のこと。会社の廊下を歩いていると掃除のおばちゃんが声をかけてきた。
おばちゃん ごめんなあ。
何をいきなり謝っているんだろう? と思うわたし。
おばちゃん あそこのデスクを掃除してたら、これがポロっと取れちゃって……。ちょーっと触っただけなんだけどね。
差し出された手には、四角くて小さなものが乗っていた。サイズ的にはUSBメモリくらいか。何が取れたのだろう、と差し出されたものを受け取るわたし。それはUSBコネクタがある棒状のものだった。やっぱりUSBメモリかな?
「じゃ、後はお願いね。ごめんね」と再び謝ると掃除のおばちゃんは足早に去ってしまった。いや、逃げてしまったと言うべきか。わたしの手にはおばちゃんから託された(?)四角い棒状のものが残っていた。
「まあ、地獄に仏だったんだろうなぁ。きっと」そう気を取り直しておばちゃんが指差しをしていたパソコンに近づくわたし。ちょうどその時、そのPCの主が戻ってきたのでその四角い棒状のものを見せた。
声の主 良かった! これ、マウスとキーボードのレシーバーなんですよ。
PCの主はそう言いながらUSBコネクタに差し込んだ。見てみると、彼のPCにはキーボードにもマウスにも線がないワイヤレスタイプだ。1本のレシーバーでマウスとキーボードの両方をコントロールできるタイプのものらしい。便利そうだけど、このレシーバーが壊れたりなくなったりしたらマウスもキーボードも動かなくなるのでは? レシーバー単体って売っているものなのかしら。また、マウスやキーボードは電池で動いているものがほとんど。PCを終了したりデータを保存したりしたいと思ったとき、電池が切れたら困るだろうに。まあ、予備のキーボードもマウスもあるから大丈夫だと思うけど、レシーバー部分が外れてしまったり、電池が無くなっていたりすることに気が付かず大騒ぎでヘルプコールがかかってくることもあるかもしれない。いや、わざわざワイヤレスタイプのキーボードやマウスを使っている人だったら、そんなことはないか。
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