GreenIT: User's Case Study ソフトバンクテレコム × ITR 生熊アナリスト:データセンターを選ぶ基準として「グリーンIT」が重視される時代に

ISO14001の取得やエコ対策など環境へ配慮した事業を展開する企業が増えている。地球規模のこの課題に取り組むことが、企業を評価する指標の1つになりつつある。ソフトバンクテレコムは、CSRの一環として社内で環境対策に取り組む一方で、省エネを実現する新しいデータセンターの構築やグリーンITを実現するサービスの提供など、日に日に高まる顧客のニーズに応えようとしている。調査会社アイ・ティ・アールのシニアアナリスト、生熊清司氏が“グリーンIT時代”におけるデータセンターの役割を同社に聞いた。


社内外で進むグリーンITの活用

ikuma01.jpg アイ・ティ・アール シニアアナリスト 生熊清司氏
外資系コンピュータメーカーを経て、Cognos日本法人の立ち上げに参画。1994年からは日本オラクルにてRDBMSを中心とした製品マーケティングを担当、Oracleのブランド向上に貢献する。2006年8月より現職。昨年より、国内でのグリーンITに関するユーザー調査や雑誌やWebサイトへの情報提供などに力を入れている 。

生熊 ビジネスを支えるライフラインとしてネットワークが不可欠となった今、音声からデータセンター、ホスティングに至るまで幅広いデータネットワークサービスを提供するソフトバンクテレコムでは、今後さらにビジネス機会が拡大していくものと思われます。一方で、市場ニーズに応えるため「環境」に配慮する企業が増えています。ソフトバンクテレコムでは環境に対してどのような取り組みを行っていますか?

中村 ソフトバンクテレコムでは、CSR(Corporate Social Responsibility:企業の社会的責任)の一環として、環境保全活動に注力しています。2004年6月には「環境行動指針」を定め、企業および社員一人ひとりが環境保全への体系的な取り組みを推進しています。

生熊 具体的な取り組みを教えてください。

中村 社内の取り組みとしては、2005年1月に汐留本社移転後、業務資料をデジタル化して共有し、会議でもプロジェクターを活用するなど紙の使用量を大幅に削減しています。その結果、コピー用紙の購入量を1年間で約3分の1に削減しました。また、社員が個々人の座席を持たない「フリーアドレス」の採用とともに、従来部署ごとに設置していたプリンタ、コピー機が約500名の働く1フロアに現在では約2台しかありません。事務用品も環境負荷の少ない製品の「グリーン購入」を促進しています。

社外での活動としては、国際規格ISO14001を取得して環境マネジメントシステムを採用した経営を実践しています。事業活動におけるデータ電力の約90%はネットワークインフラ施設で消費しています。そのため、ネットワークインフラ施設では、ネットワーク設備および空調機器による電力消費の管理や廃棄物管理などの環境関連法令の順守を徹底しています。

場所貸しだけにとどまらないデータセンターサービスを

sumura01.jpg 寿村修司氏
ソフトバンクテレコム ネットワークサービス営業本部 DCサービス営業部 部長

生熊 ソフトバンクテレコムはデータセンターを構築、運用する立場にあります。社外に向けたグリーンITの取り組みについて、顧客から説明を求められる機会は多いですか?

寿村 1年ほど前から増えてきています。お客様が、データセンターを選ぶ基準として環境に配慮しているかどうかの質問項目が最近では必ず盛り込まれています。二酸化炭素(CO2)を何%削減できるかという具体的な要求までは出てきていませんが、今後はデータセンターの効率的な電力消費については必ず選択基準に入ってくるでしょう。

こうした状況を受け、2008年7月にオープンする「東京第四データセンター」(江東区・新砂)は、電力の効率化に重点を置いて設計しました。例えば、従来は天井ファンで熱気を排気するタイプのラックを使っておりましたが、ラック内部に熱が溜まり、効率的な冷却が阻害されるケースがありました。それに対し、東京第四データセンターでは、ラック前面から冷気を送り込み背面から熱を排出することのできるメッシュタイプのラックを採用しました。各ラックの前面、背面をそれぞれ向かい合わせることで明確にホットアイル(暖気通路)とコールドアイル(冷気通路)を分離しました。また、天井が低いと冷気と暖気が混じり合ってしまうので、天井高を4メートル以上(通常は3メートル程度)にして、暖気の循環を防止する工夫をしています。

また、空調の室外機を屋上に直接置かず、3メートル高床にした場所に設置して、室外機の下の空間に自然の風が通るように工夫したこともユニークな点です。その風の通り道には整流板を置いて、室外機の排熱を効率良く上昇させる設計に加えて、夏季には散水による気化熱を利用し、温度上昇を軽減させることが可能になりました。室外機の向きや位置も、自然の風の流れを考慮してシミュレーションを重ね、最も効率の良い設置を行うことで、室外機の排熱効率を高めています。これにより、約10%の電力消費低減の効果が期待できます。

生熊 データセンターに関しては、今後もレンタルラックやレンタルスペースのサービスが中心になるのでしょうか。

寿村 そうですね。従来からレンタルラック・レンタルスペースを中心にネットワークサービスと組み合わせてワンストップで提供しておりますが、今後はさらに高度化・複雑化する顧客のITシステムのアウトソーシングニーズにも対応し、仮想化技術も含めたデータセンターでのホスティングサービスを強化していきます。

環境に配慮した機器選定

nakamura01.jpg 中村拓博氏
ソフトバンクテレコム 営業推進統括本部 推進統括部 マーケティング推進部 課長

生熊 ユーザーにとっては、セキュリティ対策などさまざまな要素を考えると、一括でネットワークサービス事業者に任せた方が運用は簡単でリスクが少ないです。結果的にコストも安く済みます。一方、そうした幅広いサービスを事業者が提供するためには、さまざまな種類のIT機器を活用する必要があります。機器を選ぶときに消費電力や発熱量は考慮していますか?

中村 もちろん考慮します。加えて、顧客の経営課題やビジネスモデルに貢献できるサービスをワンストップで提供するソフトバンクテレコムとしては、機器それ自体の信頼性も大変重視しています。

生熊 「信頼性が高い」というのは、品質の良さはもちろんのこと、環境にも配慮していなければなりません。より高いレベルを顧客は求めていますし、事業者側もそれに応えないとビジネスが成り立たなくなっています。

中村 高い品質を確保し、顧客のIT戦略に合った付加価値の高いサービスを提供しなくてはならないと考えています。

災害に備えてデータをバックアップ

生熊 今後は環境に配慮していないデータセンターは選定基準にさえ入れてもらえない可能性が出てくるわけですね。そうした中、ソフトバンクテレコムがサービスで利用する機器としてBrocade製品を選んだ理由は何ですか。

中村 機器の選定に当たっては、豊富なインストールベースを持つ業界のリーディングカンパニーであることに対する信頼性、わたしたちの社内情報システム部門との関係が深く、すでに多くの製品が導入され安定稼働していたという実績、さらにデータセンター・ネットワーク構築についての経験やノウハウがあることなどをトータルで評価しました。

Brocade製品は、エンドユーザー向けのディザスタリカバリサービス「ManagedSAN」の基盤の中でも活用しています。ManagedSAN とは、顧客のメインフレームやオープンシステムなどの重要な大容量データを、遠隔地の拠点に迅速にバックアップする付加価値の高い管理サービスです。顧客に対しては、同じFC(ファイバチャネル)-SANの中で実行するサービスとして提供されますが、FCでは長距離をつなぐことができないため、実際はBrocadeのFCIPストレージ/SANエクステンションスイッチで一度IPに変換し拠点間をつないでいます。回線を含め、システム構築に必要な機器はソフトバンクテレコムが一括で提供します。

生熊 自社だけでこれらすべてをマネジメントするには、高度な技術が必要だと思います。一括で提供されるのは、顧客にとって大きなメリットなわけですね。

ro_softbanktelecom01.jpg 「ManagedSAN」、Wide Ethernet、データセンターを活用した社内ファイルサーバのバックアップシステム

グリーンITがパートナー連携を強化

生熊 Brocadeは、製品設計における省電力化の取組みのほか、データセンターにおけるエネルギー性能の向上を推進するNPOコンソーシアム「GREEN GRID」に加盟するなど、環境を意識したベンダーであります。今後ソフトバンクテレコムが市場シェアを拡大する上で、こうした点は重要になってくるのでしょうか。

中村 環境への配慮はわたしたちにとっても責務でありますし、Brocade自身が市場ニーズやトレンドを察して、優れた技術力を駆使してグリーンITにいち早く対応していることは評価しています。

今後ますますデータ管理の効率化が求められる中で、プロバイダーは単にサービスを提供するだけでなく、データセンターの運用から顧客のアプリケーションの管理まで幅広くサポートしていかなくてはなりません。そうした点から、Brocadeには効率的な管理を実現するソリューションを今後も提供してもらいたいと考えています。

グリーンIT実現のための考慮点とは?
〜ユーザ企業が認めるBrocadeグリーン・ソリューションの秘密〜

SANスイッチをはじめとするデータセンター・ネットワーキング・ソリューションのリーディング・プロバイダーであるBrocade。グリーンITが叫ばれる昨今、設立以来一貫して製品の省電力化に取り組み、ユーザ企業が評価するBrocadeの強みとはいったいどこから来るのか?

今なら、米ストレージ・ネットワーキング協会(SNIA)のグリーン・ストレージ・イニシアチブで会長を努めるBrocadeが、グリーンITとは何か、グリーンITのために考慮すべきポイントとは何かを解説するホワイトペーパーのダウンロード・キャンペーン実施中。クイズに回答いただいた方の中から抽選でNintendo WiiとQUOカードが当たります。ぜひご参加ください


Brocade Partners
ブロケードはパートナーとともにグリーンITの実現に取り組んでいます

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提供:ブロケード コミュニケーションズ システムズ株式会社
企画:アイティメディア営業本部/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2008年8月6日