Android SDKで失態を演じたGoogle――その対応もお粗末iPhone向けに鞍替えする人も(2/2 ページ)

» 2008年07月23日 15時02分 公開
[Clint Boulton,eWEEK]
eWEEK
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 しかしAppleは好調を維持しており、何百万台ものiPhoneを売りさばいている。7月11日に鳴り物入りで発売されたAppleのiPhone 3Gでは、数百本ものネイティブアプリやWebモバイルアプリがそろっている。

 Androidベースの携帯電話が登場するのは2008年末になる見込みだが、Googleがプログラマーたちをこんなふうに扱っていると、来年になってもAndroid携帯電話が現れないだろう。そのころには、iPhoneはどれだけ先に進んでいるだろうか。

 公平を期すためにいえば、Googleの広報担当者は、この問題にどう対応するかについて、GoogleのAndroid責任者のアンディー・ルービン氏とまだ相談しておらず、「さらに情報を収集し、今後寄せられる質問に答えるつもりだ」と語っている。

 もう手遅れだろうか。Googleは、プログラマーたちの不満を和らげるために何ができるのだろうか。一言でいえば、彼らに問題のSDKを提供することだ。

 わたしはEnderle Groupのロブ・エンダール氏に、Googleの失策は同社のイメージを損なうだけなのか、それともこれは、GoogleのAndroid開発推進担当者とプログラマーたちの間で認識の溝が深まっている兆候でもあるのかと質問した。同氏の見解は次の通りだ。

 「両方の側面がある。Googleは開発者と共同で作業するのにまだ慣れておらず、手探りで進んでいる状態だが、こういったやり方はうまくいかないのが普通だ。Androidは次の大物として話題を呼んだが、最近ではiPhoneの前に影が薄くなっている。開発者というものは、まだ存在しない市場よりも現実の市場に関心を示すものだ。今回の失態に加え、Appleがいち早くソリューションを打ち出し、それをうまく宣伝していることもあり、Googleは多数の開発者を失うという重大な危機に直面している」

 わたしはエンダール氏の考えに賛成だ。Googleは開発者に見放されないうちに、Androidをめぐる姿勢を正さねばならない。Androidが携帯電話にデビューする前に退場するのには、大きなマイナスエネルギーとイメージダウンを必要としない。

 Googleはオープンソースの伝統に従い、Android開発をめぐる方針を開示すべきである。

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