SaaS型CRMが選ばれている本当の理由

小さく始められるSaaS型のCRMが注目を集めている。今なぜ注目されるのか。そのメリットはどこにあるか。世界のCRM市場において500万ユーザーを抱えるオラクルのCRMアドバイザーに聞いた。

» 2008年08月15日 10時00分 公開
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今なぜCRMが再び注目されているのか

 今なぜCRMが、再び注目されるのか。日本オラクル CRM On Demand本部 担当ディレクター CRMアドバイザリーを務める東方亮氏はこう解説する。

日本オラクル CRM On Demand本部 担当ディレクター CRMアドバイザリー 東方 亮氏

 例えば「製造大国ニッポン」が誇る製造業。2008年初頭までは「カイゼン」により製造原価を抑えながら品質を確保し、低価格での販売で利益を得てきた。だが、原油高、原材料価格の高騰で製造原価の低減が困難な状況に陥った。そこでいよいよ販管費に注目が集まり始めた。インターネットの普及で買い手は多くの情報を入手できる。営業担当者にとってはタフな状況だ。そのため、メーカーの意識は、技術や品質だけでなく、買い手にも向けられるようになった。

 東方氏は財務の観点から「製造原価の低減による利益増が困難な場合、売り上げの拡大による売上総利益の増大か、販管費の削減で営業利益を確保するしかない。販管費を削減するには営業効率を改善する必要があり、売り上げを拡大するには営業力の強化が必要」と話す。

 具体策として、データを分析して新規顧客獲得のためにコンタクトポイントを発掘する活動がある。ウェブおよび電子メールを活用し、新規の顧客候補に営業活動をする。一方で、スキルの高い営業担当者は、重要顧客の商談獲得に向けた提案活動に集中させる。顧客へのアプローチの最適化を図る手法だ。「米国の調査ではマーケティング・リードの40〜80%はNo Action Loss(何もアクションされずに捨てられる)との数値もある。この部分の改善だけでも効果は大きい」という。

素早く低コストで始めるSaaS型

 効率改善のために多くの企業が営業支援システムを導入する。だが必ずしも明確な効果を出せているわけではない。会計部門などでは会計基準の数値などの絶対的な目標があるので、ベストプラクティスを適用できる。だが、CRMの場合は、自動化による運用コストの低減に基づく価格戦略もあれば、コストを掛けて高付加価値戦略を取るケースもある。企業の置かれた状況に応じて戦略は変わる。

 同氏は「ビジネスの世界は利点と欠点が共存する。満点の戦略はない。オラクルは、どんな戦略でもビジネスモデルでも全方位的に支えられるラインアップを用意する」とオラクルのCRMへの考え方を説明する。

 営業支援システムで営業プロセスを工場ラインのように画一化しても、営業担当者が情報を入力しなければ意味がない。「たちあがりの段階では情報は足りなくてもいい。使い慣れれば現場から自然に情報が流れてくる」と同氏は忠告する。

 小さく始め、ビジネスの成長とユーザーの慣れに合わせて拡張すればいい。それにはSaaS型CRMが最適だ。将来複雑な要件が必要になったら、高度な作り込みが可能な自社サーバ型に切り替えればいい。

 「オラクルのプロフェッショナル集団は、CRMのことを熟知しています。お客様の戦略や課題を理解し、合った形のCRMでスタートしてもらい、お客様の変化に柔軟に対応できるCRMを提供します。例えば、使いやすいSaaS型と高機能を盛り込んだサーバ型を顧客セグメントや業務に応じてハイブリットに提供することを簡単に実現します」と同氏は話す。(図1)

図1 ビジネスの成長を支えるOracle CRM

 企業にとってCRMは1つの業務であり、その他にも会計やサプライチェーン、生産管理や人事など多くの業務がある。多くの企業で、これらを支える個々のシステムは分断されている。オラクルは、個々の製品を提供するだけでなくSOAに基づいたOracle Application Integration Architecture(AIA)によって、全アプリケーションを簡単に統合させる。SOAの実現には豊富な知識と構築作業が要求されるため、ユーザーはSOAの利点は認めつつも手を出せずにいた。オラクルは、SOAで求められる業務プロセスなどの設計、構築をAIAで実現し、ユーザーが手間を掛けずに実装できるようにした。ユーザーは、自社の経営に最適な製品をオラクルの豊富な製品群および他社のソリューションから簡単に、安価に選択し、統合できる。

ビジネスの見える化を実現するCRM On Demand

 CRMの目的は手間暇かけて入力したデータの活用だ。CRMシステムは、経営戦略の実現を阻害する原因を明らかにし、打開策を見つけ出そうとする。しかし、経営側から見ると多額の投資の割に効果が見えないのが現状だ。多くのCRM製品では、社員に顧客データを入力させるだけで、情報としてうまく活用できないことが多い。この課題をオラクルは、Oracle CRM On Demandに標準サービスとして分析機能を搭載することで解決した。さまざまな角度から自由にビジネスの「今の状況」を把握できる。重要なのは蓄積したデータの傾向分析だ。強力なBI(ビジネスインテリジェンス)機能によって課題を解決し、経営とCRMとを結びつける。ヒストリカルに分析が可能な本格的なBIを標準搭載した唯一のCRM製品である。

 CRMのもう1つの課題は営業担当者の利用率を高めること。Oracle CRM On Demandの最新版(リリース15)には、いわゆるWeb2.0の技術を全面的に盛り込んだ。例えば「CRMシステムの画面を営業担当者に押しつけるのではなく、よく使う顧客情報や訪問予定をウィジットでデスクトップに表示させ、使い慣れたポータルに組み込める」ようにした。

 Oracle CRM On Demandを利用する多くの顧客は、1カ月半程度で使い始めている。最短の顧客は2日だ。SaaS型CRMは、営業の見える化や顧客との対応履歴などの情報共有に強力な武器になる。

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米国の大手信用調査会社であるEQUIFAXは、オラクルのSaaS型CRMアプリケーションを導入したことで、驚くべき効果とメリットを出した。この成功事例について詳しく見ていく。

 北米、南米、ヨーロッパを中心に7000人の従業員を抱える米EQUIFAXでは、買収などによる拡大の結果、南米拠点だけで7種類ものCRM戦略が併存していることが判明した。その問題の解決を目指し、同社は標準化された営業プロセスと一貫性のあるグローバルな報告体制をサポートするために、SaaS 型CRMアプリケーション「Oracle CRM On Demand」を導入した。

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提供:日本オラクル株式会社
企画:アイティメディア営業本部/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2008年8月31日