「見える化」が、コンタクトセンター運営を変える顧客満足向上と収益性向上を両立

顧客満足(CS)を追及するだけではCS経営とは言えない。CS経営の実践では顧客と企業をつなぐ重要な接点であるコンタクトセンターが鍵を握る。豊富な実績を持つNTTソフトウェアにCS経営に貢献するコンタクトセンターについて聞いた。

» 2008年08月18日 10時00分 公開
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CSの追求とCS経営はイコールではない

 市場が成熟し、企業間の競争が激化してきている中、多くの企業でCS向上を目的として、コールセンターやコンタクトセンター(以下、コンタクトセンター)を設置している。そこでは、単に顧客の問い合わせに対応するに留まらず、蓄積された顧客の声を整理、分析して次の施策に活かす企業も増えてきている。コンタクトセンターはCS経営の最前線として位置付けられるようになってきたといえる。

ただし気をつけたいのは、顧客の要望にすべてに対応しようとする「無尽蔵な」CSの追求では意味がないということだ。企業活動である以上、経営資源(リソース)の投資と収益のバランスを取る必要があるからだ。

 「CS追求とCS経営はイコールではない」と話すのは、コンタクトセンター分野で豊富な実績を持つNTTソフトウェアの第二営業部 ソリューション営業部門の多賀章氏だ。同氏はコンタクトセンターの専門家でもある。CS経営とは、優良既存顧客と真に必要なサービスを見極めつつ、企業のリソースを適切に配分してCSの向上と収益の向上の両立を目指す経営手法である。単にCSを追求するだけではなく、CS向上のために投下するリソースと得られた収益の管理ができて初めてCS経営を実践したことになる。

リソースの投入と効果のバランスが大切

NTTソフトウェア 営業推進本部 第二営業部 ソリューション営業部門 CRMサブプロデューサ/コンサルタント 多賀 章氏

 CS経営を実践するには、顧客にきちんと対応してその要望を把握することが大前提となる。とはいえ、無尽蔵なCSの追求を避けつつCS経営を実践するためには、場合によっては対応窓口の応答率を抑えて設定し、顧客に応対するケースも考えられる。

 「顧客からの問い合わせは、季節や曜日、時間帯で変わる。限られたリソースでそのトレンドに完全にリンクさせることは不可能。その際、100%の応対を目指すのか、多少の放棄呼(オペレータにつながる前に顧客に電話を切られること)が生じても人件費を抑えるのかはコンタクトセンター運営で非常に重要な判断となる。判断するためには、現在コンタクトセンターがどのように稼働し、何件の問合せが入っているのか、何人のオペレーターが受付できる状態なのかなど様々な要素を即座に把握できる仕組みが必要となる。それがなければ迅速に的確な判断をすることは難しい」(多賀氏)

 多賀氏は「コンタクトセンターに投入したリソースとその効果の両面から見た管理が手薄なのではないか」とも指摘する。今のコンタクトセンターの管理手法では不十分と見ているのだ。

コンタクトセンター運営の「見える化」

 このような問題点を解消するために、NTTソフトウェアではリソースの投入と効果の両面を管理できる「コンタクトセンター運営の見える化ソリューション」を提供している。具体的には、コンタクトセンターの人員配置やコスト計算、運用体制検討などのベースとなる数値を体系的に管理し、状況を即座にわかりやすく見える形にする。これにより、管理者はコンタクトセンターの運営状況を把握し、それをCS経営の観点から判断ができるようになる。

 これまでにも、オペレーターやシステムの稼働状況を表示するツールは存在したが、PBXやACD(*1)、IVR(*2)などの機器に付随した機能に過ぎなかった。多賀氏は「ツールによって見え方も異なる。また、複数のシステムのデータを統合しないと判断できない情報もあれば、それぞれで重複しているデータもある」と話す。このため、コンタクトセンターの運営状況を把握するために、担当者がデータを手作業で加工しなければならないことも多いのが実状だ。

 一方、このソリューションでは、複数の機器から必要な数値を横断的に収集し、体系的に数値を整理して運営担当者に分かりやすく見せることが可能だ。「単に機器に蓄積されたデータを取得・表示するのではなく、どんな目的で『見える化』するのかという観点からデータを収集する。従来とは発想が違う」と多賀氏は説明する。

(*1)ACD (Automatic Call Distribution:自動呼分配機能)

(*2)IVR (Interactive Voice Response:音声自動応答装置)

「見える化」で現場の的確・迅速な判断をサポート

NTTソフトウェア エンタープライズ・ソリューション事業グループ サービスアプリケーション事業ユニット 主幹エンジニア 松重 憲一氏

 1例をあげると、管理者の画面上に実際の座席の配置に近い形で、オペレーターの状況を表示させることにより、現在のコンタクトセンター全体の稼動状況をリアルタイムに「見える化」できる。仮に1件の応対に標準的な対応時間の何倍もの時間を費やしているオペレーターがいる場合に、スーパーバイザーが画面上の座席をクリックして3者通話で支援したり、オペレーターに対してチャットで状況を聞き適切に指示を出すなど、早期の問題発見・解決につなげることが可能だ。この画面は、管理者自身がGUIで簡単に作成・変更することもできる。「『見える化』の目的は、単に数値を収集するだけではなく、何か問題があった場合に即座にアクションを起こすことにある」と多賀氏は話す。

もちろん、リアルタイムなデータだけではない。総コストの60%以上を人件費で占めるコンタクトセンターでは、適正なオペレーターの勤務シフトを組むことは、コンタクトセンターのコストを最適化する上で重要な課題である。同ソリューションは、蓄積したヒストリカルデータと目標となるサービスレベルから勤務シフトの自動生成も可能だ。

 同ソリューションの中核となる製品は、主要ベンダーのPBXに対応するアダプターを搭載しているため、コスト、導入期間ともに短縮される。同社でコンタクトセンターシステムの構築に携わっている松重憲一氏は「コンタクトセンターシステムでは様々なデータを蓄積しているものの、それを運営改善につなげるような『見せ方』をするには、これまではかなりのシステム開発が必要だった。この製品を利用することにより、カスタマイズがなければ2カ月での導入が可能」と話している。

 見えていなかったものを「見える化」することが、コンタクトセンター運営の最適化の鍵を握っているといえるだろう。

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「見える化」で最適化するコンタクトセンタ運営のマネジメント

 コンタクトセンタは「顧客と企業をつなぐ重要な接点」として企業経営上の重要性が増してきている。そのため、コンタクトセンタに対しては「顧客満足度の維持・向上」にとどまらず、「収益性」への要求も高まっている。今後はこれまで以上に、適切な投資やリソース配分とそのマネジメントが求められるようになるだろう。

 現在でも、コンタクトセンタではさまざまな管理指標をもとに運営されている。しかし、コンタクトセンタ全体としてのトータルパフォーマンスや投資効果の把握、あるいは日々発生している運営上の問題(ギャップ)への迅速な把握・対応は後手に回っていないだろうか?

 これらの課題解決の第一歩として、昨今「見える化」が注目を集めてきている。本資料では「コンタクトセンタの運営状況の見える化」とは具体的に何をするのか、またそれによってコンタクトセンタの現場にもたらされる3つの効果について紹介しよう。

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提供:NTTソフトウェア株式会社
企画:アイティメディア営業本部/制作:ITmedia エンタープライズ編集部/掲載内容有効期限:2008年8月31日