冠里さん では、次に業態別の事業所数を見てみましょうか(図3)。
江水君 あれ? 思ったよりも受託開発が多くありませんね。
冠里さん そう。1回目の記事で見たように、売り上げでいうと受託開発が7割を占めるのですが、受託開発をやっているところは運用管理も請け負うことが多いし、一定規模以上の企業であれば一通りの業務はこなします。最近は、いわゆるコンサルティングファームでさえ、グループ企業を使って受託開発を手掛ける時代ですからね。
江水君 そういえば、コンサルティングの際の要件定義って、この中のどこに含まれるのですか?
冠里さん 一応、「そのほか」ということになっていますね。
江水君 じゃあ、うちの企業も「そのほか」の業務をやっていることになるんですね。
冠里さん そういうことになります。
江水君 では地域別だと、どうなるのですか? 前回は、人数の50%が東京にいるという、一極集中型でしたけど。
冠里さん それは、図4で分かります。意外と地方も多いのですよ。
江水君 それは、どういうことなのですか?
冠里さん つまり、地方には小さな事業所が多く、東京には大きな事業所が集まっているということです。最近はオフショアならぬ、「ニアショア」といういい方もあるように、比較的人月単価の安い地方のITエンジニアを使って開発する企業もあります。だから、このように、大都市圏以外の事業所数が4割を超えているのです(図5)。
江水君 じゃあ、僕がどうしても姫路にUターンしたくなったら、働く口はあるってわけですね!
冠里さん え、会社を辞める気なのですか?
江水君 例えば、の話ですよ(笑)。
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