窓口業務を1台の端末で処理できる金融機関向けの営業店端末をNECが発売した。事務処理の時間や顧客の待ち時間の短縮が見込めるとしている。
NECは9月3日、銀行などの金融機関の店舗の売り上げ拡大と店舗の運営コスト削減を支援する営業店端末「NAVUTE」を発売した。
同端末は、通帳伝票プリンタや現金処理機、カードリーダなどを組み合わせたもの。処理の中核を担う制御部に標準的なビジネスPCを採用しており、最新のOSや技術の更新が簡単にできるとしている。金融機関での窓口業務を1台の端末に集約できるため、事務処理の時間も減らせる。
事務手続の標準化を支援する「業務ナビゲーションシステム」を搭載しており、勘定系の記帳を含む業務全般について、誰でも同じ手順で処理し、質を標準化できる。金融商品取引法への対応や業務処理のミスの減少も見込める。
従来の端末は、専用の制御部を利用していたため、拡張性に乏しく、新たな技術を取り入れるために個別の対応を必要としていた。勘定系システムの専用端末としての利用が多く、資産運用の相談業務など別の業務を処理するには、情報系の端末やイントラネット用のPCを併用する必要があった。端末間の移動や離席の発生により顧客の待ち時間を増やしたり、事務効率が下がったりするといった問題が生じていた。
価格は1台当たり約150万円(税抜き)から。10月に出荷を開始する。今後、3万台の販売を目指す。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.