コラム
» 2008年09月18日 13時00分 UPDATE

闘うマネジャー:システムを守っていくための正しい世代交代とは (1/2)

システムのダウンサイジングは、複雑化したアプリケーション群をあいまいなまま放置して進めることではない。さらに言えば長年蓄積された開発担当者の業務ノウハウを若い世代に伝えないままでは、新しいシステムを守りきることはできないのではないか。

[島村秀世,ITmedia]

ダウンサイジングが急激に進んでいる背景

 ほんの4、5年前「レガシーマイグレーションは四面楚歌」なんて書かれたくらい、ダウンサイジングが進まないと嘆かれたものだが、ここ1年、汎用機からのダウンサイジングが盛んだ。Linuxが普及し、十分にこなれて安定化してきたし、メーカーもちゃんとサポートするようだから、安価なPCサーバへ移行しようというのなら極めて筆者好みの話なのだが、どうも違うような気がしてならない。

 ここ数年を改めて振り返り、以前と大きく違うことといえば、CIOの出現と業績評価ではないかと筆者は密かに思っている。もちろん「業績評価」は古くからある単語だが、目標を掲げ実践するだけでなく、貢献度・難易度・緊急度等の観点で評価し、ボーナスや昇進の査定に用いるようになったのはつい最近のことだ。

 筆者も自治体とはいえCIOの立場にいるので他人事ではないのだが、CIOは社長の直下に位置する。極めて経営に近い立場にいるので、効率性の追求はもとより、コストに関してもシビアな感覚を持っている。単なるシステム部門長であれば「現在、ベンダーとの関係を含め極めてうまくいっているのに、万が一失敗したらどうするんだ」と逃げたであろうが、CIOともなると「ITコストの低減」を目標にダウンサイジングを推進するのは極めて自然なことだ。

 そこで汎用機からのダウンサイジングが、ここにきて急に進むことになったのだが、気になることがある。ほとんどといっていいくらい、2年以内で済ませている。人件費もかかるし他社との競争もあるのだから、早いにこしたことはないのだが、30年以上にも渡って使ってきたシステムがはたして短期間で移行できるものだろうか。

 身近な県税システムを例にとってみても、毎年税制改正があり、手直しを繰り返している。職員に聞くと、昔はシステムの幹と呼べる部分があったが、税制改正の度にバイパスを作ってきたので、今はどれが幹でどれが枝かも分からないし、枝が枯れてるのか生きているのかもあいまいだという。おまけに、税制改正に対応することを最優先にしてきたので、設計書等の整備は不十分だという。

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