日本ストラタス、高可用性を持つ仮想化環境を安価に実現するソフトウェアを発表

高可用性を持つftサーバの提供で実績のある日本ストラタスが、Citrix XenServerをベースに高い可用性を安価に提供するHAソフトウェア「Stratus Avance Software」の販売を開始した。

» 2008年10月08日 12時00分 公開
[ITmedia]

 日本ストラタステクノロジーは10月8日、Citrix XenServerをベースに開発されたHAソフトウェア「Stratus Avance Software」(Avance)の販売を開始した。

 同製品は、低価格で構築できる仮想化プラットフォームをコンセプトに開発されたもので、DELLのPowerEdgeシリーズや日本HPのHP ProLiantシリーズといった標準的なx86サーバ2台を1組として構成し、その上で仮想化環境を稼働させる。ハードウェア監視機能とライブマイグレーション機能を連動させることで障害の予兆を検知し、壊れる前に安全なプラットフォーム上へ自動的に移動させるHA機能を備える。

Avanceの管理機能はモジュールとしてAvance内部に用意されており、管理サーバを別に立てる必要がない。また、既設のSNMP管理ネットワークに参加させることで、Avanceが稼働するハードウェア、その上で稼働するゲストOSの一元管理も可能

 同製品が提供する機能自体はCitrix XenServerでもXenMotionを用いることで実現は可能だが、Citrix XenServerでXenMotionはEnterprise Edition(1ノード:58万9050円)のような上位エディションが必要となる上、共有ディスクを必要とするため別途外部ディスクを用意しなければならない。さらにXenCenter用のクライアントも必要となる。つまり、Citrix XenServerで同様の機能を実現しようとした場合、安く見積もっても100万円はくだらないということになる。

 一方、Avanceの価格は69万8000円(2ノードサーバ)。この価格の中に、Citrix XenServerはもちろん、ライブマイグレーションやHA機能などが標準で実装されている。また、2台の物理サーバ間で内蔵ディスクをミラーリングするため、共有ディスクは必要ない上、Avance内部に管理モジュールを搭載しているため、管理用サーバも外部に用意する必要もない。つまり、2台のx86サーバとAvanceを用意すれば高可用性の仮想化プラットフォームを安価に構築できることになる。

 日本ストラタスはftサーバという無停止型サーバを提供しており、ファイブナイン(99.999%)という高可用性を実現してきた。今回のAvanceの発表により、一般的なx86サーバ上の仮想化プラットフォームでも99.99%の可用性を実現できるとしている。

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